1999-07-31
Link 『環境税とは何か』に見られる三位一体論
『税金の論理』にしても『国の借金』にしても、文章が上手な点には毎度ながら感心します。石弘光『環境税とは何か』(岩波新書)も同じようにわかりやすいのですが、やや産業寄りの部分が目につきます。たとえば「われわれ一般国民は単なる被害者ではなく、また環境負荷を増大させる加害者の立場にもなっている」(p.4)というのは、環境問題の責任を企業・住民・行政に割り振る典型的な「三位一体論」です。ドイツが企業責任を第一義に押さえているのに対して、日本は通産省の力が強いのか一億総懺悔的になりがちですね。CO2の排出に占める家計の割合は2割(p.15)にすぎませんから、我々がCO2の排出を3割減らしたとしても6%の削減にしかなりません。個人ができることには、かぎりがあるのです。
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