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十日日記


2003-11-19

Link KNOPPIX, Woody, AEC-6280M, 2.4.21, FireWire, Yikes!の夜

(1)Kernel 2.4.21以降では、それまで認識していたIDEホストアダプターやFireWire機器を認識しないことがある。(2)Vine Linux/PPCなどのLinux/PPC用カーネルは、B&W G3 MacとG4/PCIとに内蔵されているFireWireポートを標準でサポートせず、今後のサポートの見込みも薄い。以下、経緯を記す。

我が家にはFireWire(IEEE 1394)周辺機器が3台ある。古い順に2.5型HDD(MOMOBAY CX-1)、3.5型HDD(SlimBox GXM-35F)、DVD-RAMドライブと並ぶ。これらの機器はすべて控え作成の用途で使用していて、小さなMOMOBAY CX-1には毎日のホームディレクトリのミラーを、3.5型HDDにはパーティション全体の控えを収めている。最後のDVD-RAM媒体には、ソフトウェアの更新版や古いデータを収録している。これらの機器のうち据え置き型の後者2台はふだんMacに接続し、必要に応じてThinkPadにつなぎ替えていた。

事の発端は、SlimBox GXM-35FをKNOPPIX 3.3J(03/09/24-03/10/15)で認識できなかったことにある。3.1J(03/01/20-03/02/26)では認識できていたのだから、奇妙な話だ。それでも3.1Jを使えばいいのだし、ほかにも私はKDE 3.1以降のアンチエイリアス処理が気に入らないので、さほど深刻には受け止められず放置していた。

より真剣に考えていたのは、PowerMac G4 400/PCI(Yikes!)のVine Linux/PPC上でFireWire機器を使用することだ。おぼろげな記憶ではMOMOBAY CX-1をFireWire接続して使用した覚えがあるのだが、今となってはいずれの機器も認識されない。Mac OSからでは認識されるから内蔵ポートの故障というわけでもなく、こちらも奇妙だなと感じていた。

最近になって、Debian GNU/LinuxでもPowerMac用のブート可能なCDイメージが配布されていることを知った。Index of /debian-cdのミラーサイトからダウンロードできる。KNOPPIXがDebianベースであることは知識としてあったから、Debianに移せばFireWire機器も同様に認識されるかもしれないと考えた。この考えが赤坂の夜は更けて――ではなく浅はかで、やがて泥沼に陥ることになる。

さて、Debian(Woody)はVine Linuxを置き換えるかたちでインストールするつもりでいた。ルートディレクトリはACARDのIDEホストアダプターAEC-6280Mにつないだハードディスクの中にあって、/dev/hde10にしている。boot:installでは画面が真っ白になったもののboot:install24で切り抜け、インストールオプションに進む。ところが豈図らんや、/dev/hdeが見えない。慌ててGoogleを検索すると、[debian-users:37803]の記事にぶつかる。どうやら既知の現象らしい。この段階で午前2時。疲れてきて、Vine Linuxも年内には2.6r3を出すみたいだから待ってみてもいいかな、などと日和はじめる。これまでの環境構築ももったいないし……。

ではせめてカーネルを安定最新版に更新して、FireWire接続が可能かどうか確かめてみようと思い立った。その段階で使用していたカーネルは2.4.20-0v12.26.1。2.4.22のソースが出ているので、ダウンロードしてmake、モジュールをインストール。(Linux活用日記を参照。)yabootの設定をして、再起動した。のちに知ったのだが、PowerMacユーザーならソースからコンパイルせずともPowerPC Kernel Archivesにて配布されているバイナリで間に合うだろう。

再起動するといつものように幕が開き――ではなくMacが立ち上がりメッセージが流れ出すのだが、今回は様子が変だ。hdeについて、「lost interrupt」という語句が頻発して出てくる。またしてもGoogle検索をするに、Debian PowerPC MLの2.4.21-ben2 and acard aec6280m (CONFIG_AEC62XX_TUNING)にはじまる一連のスレッドとまったく同じ状況が再現されている。このスレッドでは解決を見ていないばかりか、問題はAT互換機でも発生しているらしいことがLinux Kernel MLでも報告されている。「IDE and IEEE1394+SBP2 regressions」とあるとおり累はFireWireにも及んでいるから、KNOPPIXで認識できなくなったのはこのせいだろう。調べてみると、自動認識できていた3.1J(03/01/20-03/02/26)のカーネルは2.4.20-xfsだった。これは根が深そうだと思ったのが午前4時。

カーネルの更新もままならなくなったので、今度はMurasakiに目をつけてみた。このバージョンが古くて(0.5.4)モジュールが自動読み込みされないのかもしれない。そう思って#insmod ieee1394してみると、たちどころにKernel Bugが発生してデバッガーに落ちる。……もっと深刻な状況になってしまった。しばらく悪戦苦闘したのち三度Google検索をして、SuSE Power PC discussionsの中に該当記事を見つける。スレッドを追うに、B&W G3やG4/PCIに搭載されているFireWireチップにはohci1394.oではなくpcilynx.oを使用せよ、とある。LinuxのせいではなくB&W FireWireポートのほうが特殊だったようだ。この認識に到達したときには、すでに夜は明けていた。

IEEE 1394 on Linuxによれば、Linuxで利用できるFireWireインターフェイスはOHCI1394とPCILynxとの2種類だけで、いまはOHCI1394が事実上の標準となってサポートされているという。現にPowerMac用のカーネルであっても、PCILynxはカーネルオプションでオフになっており、pcilynx.oは存在しなかった。改めて設定を変更するのだが、あらかじめCharacter Devices→I2C Support→I2C bit-banging interfacesをチェックしておかないとpcilynxもチェックできないので注意を要する。そんなこんなで設定を終え、再起動。

こんどはさすがにinsmodでデバッガーに落ちることはなくなった。しかしスレッドで出ている結論と同じく、エラーが発生して使用できるまでには至らない。先の記事の筆者がスレッドを改めて書いているとおり、二束三文で買えるOHCI1394対応のFireWire PCIカードを買うのが安全・確実・迅速のようだ。ここに至ってようやく思い出した。かつてFireWireで認識できたはずと思いこんでいたMOMOBAY CX-1は、SUGOIカードのFireWireポートに刺していたのだ。その当時はMac本体の標準FireWireポートに問題があるというラトックの発表が出ていたので、用心して使わなかったのだった。

以上のようなわけで、事態はまったく好転しなかったものの、状況を理解することができたという点についてのみ満足のいく夜だった。

Tags: Linux
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