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十日日記


2006-01-01

Link ファインマンはいかに育てられたか

なぜだかわからないが、物理学者のファインマンは『新スタートレック』(TNG)のQとイメージが重なる。『ファインマンさん 最後の授業』の著者はTNGの脚本家だというから、意外とQのモデルはファインマンだったりするかもしれないなどと妄想している。

正月休みを利用して、『ファインマンさんベストエッセイ』(岩波書店、2001年)を読んだ。ファインマンの随筆(というか口述)は文庫で数種類出ているが、まだ読んだことがない。正直に言って、個人崇拝ががった書物は苦手だからだ。しかし本書はけっこうおもしろかったので、いずれ手を出すことになるだろう。

本書で私が興味をもったのは、ファインマンが幼いころに父親から受けた教育に関する内容である。

僕の家には『大英百科事典』があって、おやじはまだ小さい僕を膝に載せては、これを読んで聞かせてくれたもんだった。読むといってもただ棒読みするんじゃなくて、たとえば大恐竜のくだりに「この動物は身長25フィート、頭の幅は6フィートもある」などと書いてある。するとおやじはそこでいったん読むのをやめて、「ということはどういうことなのか、ひとつ考えてみようや」と言う。「つまり25フィートってことは、こいつがうちの庭に立っているとすると、この2階の窓に頭をつっこめるぐらい背が高いっていうことだよ。たけどこいつは頭の幅が広すぎるから、ほんとに頭をつっこもうとしたらガラスが壊れるだろうな。」/こういうふうにしておやじは、本に書いてあることをかたっぱしから実際にはどういうことなのか、現実に当てはめてできるだけの解釈をつけてくれたわけだ(p.5)。

まだ僕が高いベビーチェアに座って食事をしていたころ、おやじは夕食後、よく僕と遊んでくれたそうです。あるとき彼はロングアイランド・シティかどこかから、浴室用の古い矩形のタイルをたくさん持って帰ってきました。そのタイルをまずズラリと立てて並べたあげく、僕に一方の端をチョイと押させてくれる。そしてパタパタ将棋倒しになるところを眺めて喜ぶわけです。/そこまではよかったのですが、つぎにこのゲームはもう少し複雑になってきました。タイルにはいろんな色があって、僕は白いの1つに青2つ、また白1つ青2つというふうに並べなくてはならなくなったのです。/情緒的なタイプのおふくろが、ここでおやじの巧妙な手に気がつきはじめ、「ねえメル、まだ小さいんだから青いのを置きたいのなら置かせてやってくださいな」と言いますと、おやじは「いや、わしはリチャードにパターンというものに目をつけさせたいんだ。一番初歩のレベルでできる数学としては、これしかないんだからね」と答えたそうです(p.198)。

示唆に富む話だ。ファインマンは同じようなことを自分の子供にも試してみたところ、息子にはうまくいったが娘は関心をもたなかったという。

第1の発言については耳が痛い話で、私は文章をそのまま頭に入れてしまう質だ。「情景が目に浮かぶ」という常套句があるが、意識しないかぎりそうはならない。それで読解には支障がないだが、視覚的な想像力をはたらかせたほうが現実との接点が保ちやすかろうと思う。

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2006-01-03

Link SheepShaverを試す

正月休みは時間のかかることをしようというわけで、田中俊光さんのページに記載されているSheepShaver 2.3-Pre(051130版)をインストールし、動作を確認してみる。この版ではGUIツールがつくようになり、イメージファイル(2GB未満)の作成も行なえるようになった。至れり尽くせりだ。

インストールしたOSはMac OS 9.0.4だ。一応、サポートされているOSの中では最も新しい。動作に若干不安定なところはあるが、もたつきはほとんどなく、速さに関して言えば実用的な性能が出ている。下手をすると初代iMacよりも速いくらいかもしれない。

ただ、MMUがサポートされていないために仮想記憶が使えない。それくらいかまわないと楽観視していたのだが、実は仮想記憶が使えないとOffice 98が起動できない。Mac OS 9.1以降に未対応なのもMMU未サポートのせいだそうだ。以上の知識は、E-Maculation Forum - SheepShaverから得た。

いずれはSheepShaverでMMUがサポートされる(あるいは見かけの仮想記憶が実装される)か、あるいはPearPCのほうでMac OS 9.xがサポートされるようになるだろう。あと数年もたてばMac OS Classicを動かす選択肢はエミュレーションしか残らなくなるが、それまでには間に合いそうだ。

Tags: PC

2006-01-06

Link SQLを勉強中

SQLを系統的に勉強してくてはならないと思い、ここしばらく稽古に励んでいた。練習台としたのは羽生章洋『すらすらと手が動くようになる SQL書き方ドリル』(技術評論社、2005年)である。

この本は、徹頭徹尾「書き順」を強調している。(1)例題と答、(2)書き順、(3)ワンポイントレッスン、(4)類題で1セットで、これが延々つづく仕組みだ。「書き順」についても毎回掲載しているのだが、回が進むにつれてSQLが複雑になり、そのぶんページも増えていっている。ちょっとくどい。また、収録されている例しか出てこないため、説明が不明瞭になっている部分もある。結合について特にそれを感じたし、相関副問い合わせについてもそうだ。

相関副問い合わせとは、副問い合わせを呼び出す側のSELECT文と、副問い合わせ側のSELECT文が結合しながら結果を作るものです(p.165)。

これでは副問い合わせとの関係がよくわからない。MySQLリファレンスマニュアルにある説明のほうがわかりやすいし、仮想例も理解を助けている。本書の失敗のひとつは、実例(実地)のみで泥縄式に行きすぎたところにあると思う。

アマゾンのレビューでは、誤植が多くて辟易したという旨の評価がある。たしかに誤植は多いのだが、私自身は誤植に関しては寛容で、誤りを直しつつ進むのは勉強になると思う。誤字・脱字にとどまらない誤りも散見されるのだから、緊張感をもって取り組むことができる。

たとえば第4章その6は相関副問い合わせを使ったUPDATEの勉強だが、例題の解答からして間違っている。(WHERE句が抜けていて、全列に更新がかかるようになっている。)類題でも誤りはあって、

各従業員ごとに、各人の売上総額の3%を支払日が2004年8月25日の給料に加算しなさい(p.252)。

という問題に対する解答は

UPDATE
  Salary
SET
 Amount
 = Amount +
 (SELECT
   SUM(Sales.Quantity * Products.Price) * 0.03
 FROM
   Sales
   JOIN
   Products
     USING(ProductID)
 WHERE
   Salary.EmployeeID = Sales.EmployeeID
 )
WHERE
 PayDate = '2004-08-25';

となっている(p.298)。なにがまずいかというと、「Salary.EmployeeID = Sales.EmployeeID」を満たさない(i.e.売り上げのない)EmployeeIDについてNULLが返されるため、そのEmployeeIDのAmountがNULLになってしまう点だ。SUMの前にCOALSCEを使うか、WHERE句なりで条件を追加しなくてはならない。つづく第3問の解答も同様に誤っている。

そういうわけで、勉強になる本だ。あと数回繰り返して、次はOracleSQLパズルに取り組むことにする。

Tags: PC

2006-01-09

Link 電灯線接続を夢見つつ無線LANを強化する

ITMediaの記事によると、電灯線ネットワーク(PLC)が北米で本格的に普及していきそうだという。ポイントは、競合相手をADSLから無線LANへと変更した点だろう。

家庭で無線LANを構築する最大の利点は、ケーブルを引きまわさなくて済むところにある。一方で、広い住居や鉄筋コンクリートのマンションなどでは、電波がうまく拾えないという問題が発生する。

実際のところ、我が家がそうなっている。居間にADSLルーターがあり、そこに無線LANのアクセスポイント(コレガWLAP-11 V2)を接続している。さらに同機をリピーターとして玄関のそばに設置し、自室のThinkPad T21には外部アンテナ(バッファローWLE-DAH)を装着している。これだけの手当てをしていても、数日に一度は電波が切れる。電灯線接続によって安定した接続が可能になるのなら大枚を払ってもいい。

もっとも日本では法規制があって、現時点では利用できない。早くて2年は先だろう。安定的なLAN接続は目下の急務なので、WLAP-11 V2に代わるアクセスポイントを探す。その際、高速無線LAN情報局を参考にした。

アクセスポイントを選択する上での条件は、次の3点だ。(a)壁掛け可能であること、(b)ダイバーシティアンテナであること、(c)リピーター機能を備えていること。最初の条件は家の物理的な事情による。残り2つは、なるべく安定した電波受信を行ないたいためだ。ネット接続は1MbpsのADSLなので、速度については無視できる。

結局、リンクシスのWAP54G-JP V2にした。いかにもアメリカンな外観は、あまり好みではない。実は後発のWRT54GC-JPが出ていて、こちらはコンパクトな上にルーター機能も搭載している。アマゾンでの価格比較でも、後者のほうが1000円安い7450円となっている。それでもWAP54G-JPを選んだのは、ダイバーシティアンテナが外付けになっているからだ。ダイバーシティはアンテナ同士の距離があるほうが効果を発揮するはずで、それに賭けた。うまくいくかどうかは、到着を待ってみないとわからない。

Tags: PC

2006-01-12

Link 格安のアシクロビル

数日前から、わりと症状の重い風邪がつづいている。熱はないし喉も正常に近いが、咳が止まらず鼻水も出る。頭痛がするのも腹立たしい。しかし、引いてしまったものは仕方がない。

風邪にかかるとヘルペスの症状が必ず出る。すでに予兆を感じているので、あと12時間もすれば水疱ができることだろう。ウィルスが唾液や鼻水に含まれると気がついたのは昨年のことで、鼻の中に水疱ができてしまったときに抗ウィルス薬の常備を誓った。ヘルペスの抗ウィルス薬はアシクロビルという。

アシクロビルの薬価はピンキリである。200mgのものを1日に10錠飲むとして、先発品なら3割負担で1935円になる。10日分で2万円近い。これが後発品なら半額以下になる。近所の皮膚科は未だ医薬分業をしておらず先発品が必ず出され、そのうえ単純ヘルペスなら5日分しか出ない。抗ウィルス薬は発症する直前ないし初期に飲まないと効能が著しく低下するから、発疹ができてから薬をもらいに行くのは手遅れなのだ。

そういうわけで、私は個人輸入代行業者を使ってアシクロビルを常備している。最近安いと思ったのはバズーカという店だ。アシクロビル200mgが100錠で12,000円というのは、後発品の3割負担額に匹敵するほど安価である。さっそく発注する。

届いたアシクロビルはカプセルだった。海外にはこういうものもあるらしい。風邪薬のような感じでプラスチック容器に入っていて、いかにも常備薬という感じがする。米国では低容量のアシクロビルを飲みつづけることで発症を抑える抑制療法が行なわれているから、そのためのものなのかもしれない。

改めて読み返すとメチャクチャな文章だが、ご勘弁を。

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2006-01-16

Link VBEでホイールスクロール

リンクシスのWAP54G-JP V2が来た。Webでの設定言語が英語のみである点が米国製らしい。WEPキーもASCIIとしては登録できないのか(ASCIIからHEXの生成はできる)、各クライアントからはHEXで入力する羽目になった。しかし、そういったソフトウェアの不便さを吹き飛ばすほどハードウェアの基本性能は魅力的である。外に伸びたダイバーシティアンテナの威力は絶大で、電波状態は100%を割ることがない。気に入った。

話は大きく逸れる。マウスのスクロールホイールは全アプリケーションに作用すると思っていたのだが、そうではない。たとえばVBやVBAのエディターでは、ホイールによるスクロールが行なえない。そのため、私はIgMouseを使用していた。

ところがMS Access 庵のVBEでスクロールという記事を読むと、VB 6.0用の修正アドオンはマイクロソフトから出ており、さらにVBA用のアドオンもフリーウェアとして配布されているのを知る。さっそく導入してみると、なるほどスクロールできる。IgMouseは不要になった。

Tags: PC

2006-01-18

Link GUIツールのユーザー登録でグループ消失

ふつうにコマンドラインからuseraddしろと言われそうだが、VNCを整備したという嬉しさもあって、仕事場のサーバーにユーザーを追加するときにはGUIツールから行なうことが多い。これには、職務に応じてグループを設定しなくてはならないという事情もある。といっても、/etc/groupを編集すればいい話ではあるのだが。

以前から薄うす感づいていたのだが、新入社員のためにユーザー登録して明確になった。Vine LinuxのGUIツールを用いてユーザーを登録すると、所属する人数の多いグループでは何名からかの先がゴソッと消失する。感触では16名だが、ひょっとしたらバイト数かもしれない。GUIのツールでユーザー登録すると、そのユーザーだけでなく全ユーザーについて個別にグループ登録していくようすがログに残っている。それで、一定数以上のグループ登録はできないようになっているのだろう。

20名を超える規模でわざわざGUIツールを用いて設定する酔狂な人間はいないと思うが、注意されたい。

Tags: PC

2006-01-23

Link SambaのLMB問題が解決する

以前からの懸案として、SambaをLMB(ローカル・マスター・ブラウザー)にすると各PCからWindowsネットワーク内のPCが閲覧できなくなる問題があった。Sambaユーザ会が提供している「ブラウジング機能」を読んだりしたが、設定の間違いが見つけられない。結局、SambaがLMBにはならないようにして、その場をしのぐことにした。

数週間前になって、原因がようやく突き止められた。私はsmb.confでValid Usersを設定していて、特定のグループのみを有効にしていた。さらにGuest Accountとしてデフォルトのnobodyを設定していた。nobodyはValid Usersではないので、閲覧を含めた一切のアクセスができない――というわけだ。この場合、Valid Usersにnobodyを加えれば解決するはずである。

以上の思惑のもと試してみると、たしかにSambaがLBMになっても閲覧が可能になっている。WINSの設定を行なうと、VPN接続でも閲覧可能になった。

Tags: PC

2006-01-26

Link 米国は電話機が安い

仕事場でSkypeを全面的に利用するようになって10カ月近くになる。事務所では、個人的に所有しているSkype用ハンドセットとは別にVP-820を通じてコードレス電話機を接続し、擬似的にではあるがコードレスなSkype環境を実現している。

さしあたって不便なのは、いま接続しているコードレス電話機は子機が1機しかない点だ。事務所内の各所で受信するには、2〜3台の子機がほしいところである。そういうわけで国内で販売されているコードレス電話機を当たってみたのだが、どれも値が張る。子機3台となると、2万円以上する。(たとえばパイオニアTF-FD1230-S。)

ふと思い立って、米国での価格を調べてみた。電話として使用するつもりはないので、電圧の問題さえクリアできるのであれば米国の電話機を使えばいいのではないかと思ったからだ。調べた結果わかったのは、米国のほうが圧倒的に安いという事実である。たとえば子機3台つきのUniden DCT646-3は、Amazon.comで61.99ドルしかしない。

これは買うしかないと思って発注を試みたのだが、制限地域の問題に引っかかって購入できなかった。どうも電波法に引っかかるらしい。ひょっとしたら、日本でコードレスのSkypeハンドセットがなかなか販売されない(現在私が把握しているのはDU@Lphone)のは、総務省の許認可も関係しているのかもしれない。

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2006-01-28

Link 靴来たる

ジョギング用の靴に穴が空いたので、新しいものを注文することにした。靴の通販は好ましくないと思って近所の靴屋を2軒ほど当たってみたのだが、私が好むアシックスの靴が見つからない。結局あきらめて、通販で購入と相成った。今回はモデルチェンジ期に当たったようで、在庫処分のGT2100 NEW YORK-SWが7500円で買えた。幅広の4Eなので、27.5cmでOKだ。

届いたので履いてみた。これはいい感じだ。わりと柔らかく、反発力もある。思わず走り出したくなった。あとで調べてみて、このモデルはジョギングシューズとして定番なのだと知る。前はもう少し安いモデルを履いていたのだが、たしかにそれと差はある。なお、現在ではGT2110が販売されている。

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2006-01-29

Link 思い込みの激しい本

中小企業のワンマン社長と話していると、その人が妙な思い込みをしていることに気がつくことがある。事業をゼロから始めて一定の成功を収めるには信念が必要だろうから、思い込みの激しさは企業の生存に有利にはたらいたのかもしれない。

書籍の分野の中で著者の思い込みを意識させられるのは、ひとつは教育論であり、いまひとつは言語論である。思い込みの激しい本の特徴としては、(a)従来の理論を批判・非難し、(b)自説を著者独自の新規なものであると考え、(c)自説の適用限界を語らず、(d)参考文献が用意されていない――といったところだ。どちらも実体験があるため普遍的な考察をせずとも書けてしまうからだろうか。

最近読んだ本に、糸山泰造『新・絶対学力』(文春ネスコ、2004年)がある。先に言っておくと、同書はよい本だ。著者は文章を図解してイメージで考えることを「視考力」と名づけ、算数の文章題を図に表現する訓練をさせるための魅力的な問題を用意している。四谷大塚準拠塾で小4に算数を教えていた大学1年のころ、とにかく線分図が描けるようにさえすればよいと指導されたものだ。

気になるのは、著者が思考と計算とを簡単に二分してしまっている点だ。著者は筆算ができればそれでいいという。これは遠山啓の水道方式以来の方針で、基本的には間違っていないと思う。しかし実際には、計算問題であっても思考停止に陥ると非効率的になる。このことを明確に意識したのは微分幾何を習っているときで、式や図形の性質から想像できそうな結論に向かって式をデッチアゲるような感覚だった。積分の膨大な計算を機械的に書いていくと、かえって誤る。

算数のレベルでいうと、たとえば21.4×4.9の計算で、まずは20×5で約100になるという数的感覚がほしい。この感覚があれば、小数点を打ち間違えて104.86が10.486になっても変だと気づく。割合の文章題でも、12×0.35と式が立ったのち機械的に筆算するのではなく、半分よりも少ないという感覚を身につけるべきだと思う。それには著者推奨の図解も役に立つことだろう。図にしてみれば、半分よりも少ないことが一目瞭然だ。

小学校の算数はときどきしか見ないが、最近の小学生は筆算マシーンになっているのではないかと私は危惧している。2300×90のような計算は23×9のあとに0を3つ加えたものだが、いまの小学校では馬鹿正直に筆算で計算するようだ。あるいはまた194×105のような計算で、

  194
×105
-----
  970
 000
194
-----
20370

のように途中で0を3つ重ねる小学生がいて驚いた。

著者のホームグラウンドは算数のようで、この科目については基本的には賛同できる内容だ。ところが国語や英語など言語系の科目になると、疑問点や矛盾に思える箇所が増える。

たとえば著者は、「表現力の養成は早くても高校から」(p.76)とし、小学校で表現力を磨く不要だという。しかし、著者が推奨する文章題の図解は表現以外の何ものでもない。なにしろ自身で「問題解決学習とは、言ってみれば『文章を絵図で表現する練習』」(p.44)と述べているくらいだ。私自身は国語においても図解を積極的に取り入れたほうがいいと考えているし、逆に図から文章を組み立てるような――つまり文章構造を意識した作文訓練も行なうべきだと思う。実際に表現してみてこそ、筆者の表現の工夫を感じとることができる。

英語も同様だ。著者は英文和訳を否定し「語順訳」を提唱している。これ自体は平凡なものだ。驚くべきはここからで、英語の勉強では英語で考えることが重要なのではないという。「英語を理解できる日本語脳」を鍛えるべきであり、そうすると「何語でも日本語を介して使いこなせるようになる」(p.131)のだそうだ。不思議ではないか。視考力が最速かつ最も基礎的なものなら、日本語など介せず英語もイメージでとらえれば済む話だ。著者自身が次のように述べている――「頭のいい人がどんな言語で考えても頭がいいのは、語学力があるからではなく、イメージ力があるから」、「イメージで理解しているのに、文字や言葉そのもので理解していると勘違い」(p.42)。日本語はイメージで理解せよと言っておきながら、英語は日本語を介せという。この発想が私にはわからない。

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本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

Link 天才くん [>日本語はイメージで理解せよと言っておきながら、英語は日本語を介せという。この発想が私にはわからない 随分と頭..]



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