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十日日記


2007-02-08

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主語を抹殺した男 このまえ新聞の書評で金谷武洋『主語を抹殺した男――評伝三上章』(講談社、2006年)という本を知った。いま一読したのだが、控えめに言って私好みの本ではない。著者が三上章を敬愛していることはよくわかる。だが、「評伝」にしては著者が表に出すぎている。ちなみに三上章の顔写真は初めてで、シュレディンガーみたいだと思った。これが同書を読んだ一番の収穫である。

「象は鼻が長い」入門 もうひとつ気にくわない理由は、勢いに任せて書いたような感がある点だ。たとえばp.101に「東大での四年間」とあったので興味を抱いた。旧制大学は3年制だから、大学院に進むなど何か事情があったのかと考えたのだ。ところが年譜には、1924年に入学し、1927年には卒業して台湾に赴いたとある。単なる著者の思い込みのようだ。

日本語の――べつに何語でもいいけれど――文法に関心があるなら、庵功雄『「象は鼻が長い」入門』(くろしお出版、2003年)を薦めたい。組版は絶望的に悪いが、中身は優れている。特に、外国語を教えている日本語話者は読んでほしいと思う。

子供の時分から、英語教師が日本語の文法・語法に関して無知な様を何度となく見てきた。ひどい例で言えば「He said that she was right.」のような間接話法の訳が「彼女が正しかったと彼は言った」では原則として×である理由を日本語の時制構造に即して説明することができない。「正しかった」と過去形にする「必要がない」のではなく、「してはいけない」のだが、その仕組みが理解できていない英語教師は少なくない。私は英語の教師に関しては恵まれていたし感謝もしているが、それでも彼ら・彼女らの日本語への理解度は低いと言わざるをえなかった。

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渡辺 慎太郎(na@10days.org)

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