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十日日記


2007-09-01

Link R Commanderを知る

きのう家に帰る途中、ギリシャ文字を基本として作られたラテン文字が古代において大文字しか持たなかったのは何故だろうと疑問に思った。調べてみて、ギリシャ文字もまた小文字は中世に下ってから発明されたと知る。どうりでギリシャ文字とラテン文字との共通点は大文字のほうが多いわけだ。

さまざまな母数にギリシャ文字を愛用する統計学のお話。このまえジュンク堂で見つけて買い求めた本の中に、統計関連の図書は2点ある。ひとつは、田栗・藤越・柳井・ラオ『やさしい統計入門』(講談社ブルーバックス、2007年)、いまひとつは船尾暢男『R Commanderハンドブック』(九天社、2007年)である。ようやく時間ができたので、目を通してみた。

やさしい統計入門 まず、『やさしい統計入門』はずるい。C. R. ラオといえば統計学を学び損ねた私のような人間でも知っている著名な統計学者(たとえば最尤法による不偏推定量が達成しうる最小分散のことを「クラーメル・ラオの下限」という)で、私は思わず名前買いしてしまった。ところが「はじめに」によれば、「C. R. ラオとは、本書の構想や概要の段階で、何度も意見交換を行った」(p.7)とある。それだけか。内容は至って普通の統計学概説書である。

R Commanderハンドブック 船尾(2007)は、内容はともかく「R Commander」というパッケージを知らしめてくれたという1点で購入を決めた。これは、Tck/TkのGUIをRにかぶせるものだ。これでずいぶんRへの第一歩も踏み出しやすくなるのではなかろうか。インストールは、基本的に同書付属のCD-ROMを使わずともCRANから持ってくればなる。いまやブロードバンド普及率はかなりのものだし、現時点で最新のソフトも(実際はすでに最新ではなくなっていたが)何年か経てば古くなるのだから、ソフトウェアCD-ROMの添付はやめにしてもいいころだと思う。こちらのほうは、しばらく遊んでみようと思う。

Tags: PC

2007-09-02

Link ピーナツの語彙水準

ピーナツ金 清水かつぞー『英単語ピーナツ』(南雲堂)の出来がよいので、簡単な調査を行なっている。同シリーズは金銀銅の三部構成となっているが、すべて単著だ。一覧表を作成する場合の過誤は「入れるべき項目を入れ忘れる」ことと「不必要な語を入れる」ことで、単著の場合には前者に気がつきにくい。

目安としては、アルクのSVL 12000を使用することとした。詳しいことはリンク先を見ていただくとして、SVL 12000は基本的な語彙(必ずしも頻度順ではない)を12,000集め、それを1000語ごとにレベル分けしていったものである。ありがたいことに一覧表が公開されているので、それを利用させてもらう。

下に示した表は、『ピーナツ』金銀銅の各シリーズに含まれる単語が、SVLではどのレベルに相当するかを集計したものである。これでSVLに対する『ピーナツ』の網羅性を見ることができる。ただし、銀と銅とのどちらにも出てくるような場合には、より低いレベル(いまの場合では銅)に含めた。

           Cu   Ag   Au   ALL
-----------------------------
S-Lv.1    127   52   42   221
S-Lv.2    332   82   62   476
S-Lv.3    341  114   58   513
S-Lv.4    288  209   71   568
S-Lv.5    108  215   97   420
S-Lv.6     49  152  131   332
S-Lv.7     22  125  168   315
S-Lv.8      6   69  121   196
S-Lv.9      2   19  129   150
S-Lv.10     3   14   67    84
S-Lv.11     0    2   29    31
S-Lv.12     0    2   26    28

各レベルとも1000語からなるので、カバー率を知りたければ1/10するだけでよい。たとえばレベル4の語なら、金銀銅の3冊をこなせば56.8%を網羅したことになる。レベル1〜2のカバー率が低いのは、このていどのレベルでは中学学習語や機能語が数多く含まれるためだ。

銅から銀、銀から金へとレベルが上がるにつれ、モードもLv.3、Lv.5、Lv.7ときれいに上がっている。ちなみに大学受験レベルはLv.5とされているから、「大学受験では銀までで十分」という説も、あながち的外れではない。が、大人が英語を学習するなら、これらはすべて必須語である。

心配の種だった「あるべき語がない」というのも、なくはない。いま適当にスクロールして探した中では、disappointやillegalなどは収録しておくべき語だ。だが、そうした語はそれほど多くなく、十分に使える単語帳だと思う。Excelファイルzip圧縮して置いておくので、ご参考まで。

Tags: 言語

2007-09-06

Link 香川で讃岐うどんを食す

週末、香川まで出かけ、昼・夕と讃岐うどんを食べてきた。

昼食は山越うどんにて。行列の量に圧倒されるも、列がどんどん進んでいくので、意外と待たない。昼前に並んだのが幸いしたのか。セルフで乗せる天ぷらは竹輪が定番というが、カボチャもまた絶品だった。大きいのに大味でなく、甘い。値段も東京の1/3〜1/5という水準で、まことに良心的だ。13時半に営業終了というのも潔い。

夕食は山田屋にて。こちらでは、釜ぶっかけ定食を食す。味に関しては貧弱な表現力しか持たないので「うまい」としか言いようがないのだが、大変な有名店らしいので、ウェブを巡れば何らかのブログに当たるだろう。記しておきたいのは酒蔵を改造した店構えで、店内の落ち着いた木の色合いが美しい。

偶然にも、昼食は昼食らしく、夕食は夕食らしい店の選択になった。

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2007-09-08

Link 『楽毅』を読む

楽毅 私は中国の戦国時代が好きだ。先ほど宮城谷昌光『楽毅1-4』(新潮文庫)を読み終えたのだが、いまのところ宮城谷氏の著作の中で最も楽しかった。

戦国時代(BC403-221)の国を乱暴にも時計盤で表現してみると、中心付近にあるのが韓と魏。12時方向に趙、2時に燕、3時に斉、6時に楚、9時に秦――といった具合になる。趙・韓・魏の3国は春秋時代(BC770-403)の晋が分裂したので、まとめて三晋と呼ばれることがある。

宮城谷昌光の本で以前に読んだのは『晏子』と『管仲』だ。どちらも春秋時代の斉の宰相を務めており、基本的には文人である。『晏子』の場合には晏嬰を聖人君子がごとく記しているので、実際には父である晏弱を扱った前半のほうが面白かった。『管仲』となると時代をさらに遡るので史料が少ないのが厳しい。

その点、楽毅は基本的には武人なので、アクションには事欠かない。また戦国時代も末期に近づき、さらに劉邦や諸葛亮などから尊敬されるような将軍なので、逸話も多い。たとえば郭隗が「隗より始めよ」で言及した「千里の馬」にあたるのが楽毅である。

設定では楽毅は若いころに斉の首都・臨淄に遊学したことになっていて、ここで孫子の兵法を学ぶ。これが小説全体を通じた戦略のバックボーンとなり、折に触れて『孫子』が出てくる。これがいい味を出している。

また、著者の技量も『晏子』のころより向上したと思われるのは、戦術の描写がずいぶん細かくなった点にある。野戦や攻城戦での策略、兵器の開発などが書かれ、読んでいて飽きない。

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2007-09-14

Link せわしなき日々

再び東京に出向き、立てつづけに用事を済ませる。丸の内で夕食にする予定だったのだが、方向音痴が今夜も祟った。トキアとオアゾとを間違えてしまい、夜の東京駅付近を往復する羽目になった。東京駅から方向は逆(トキアが郵便局のほう)だが、名前の破廉恥さは共通している。

翌日は会議。新入社員向け雑誌に掲載する広告で、『「超」整理手帳』の脱力系キャッチコピーが採用された。「ブチョー! カチョー! テチョー!!」と、これまでのハイソな雰囲気とは打って変わってコテコテ路線である。手帳カバーは黒谷和紙のものが私は一押し。Yahoo!ストアでも買えるようになったので、ご一読を。

その後は新宿にて集会のようなものに出席。講談社のHさんは相変わらず如才ないなあと端で見ていて感心する。ふと思ったのだが、講談社は英語関連書籍強化のためマクミランと提携すればいいのに。あれほどの辞典なのだから、営業次第でもっと売れるはずだ。

今回は急な日程だったので、JR東海ツアーズのパックを利用したホテルも御茶ノ水や水道橋に空きがなく、唯一とれたのが大江戸線・東新宿駅付近にあるところだった。「東新宿」というのが曲者で、JR新宿駅からは徒歩で20分以上かかる。JR線での最寄り駅は、山手線で池袋方面へ1駅進んだ新大久保である。

新大久保は日本語よりも韓国語のほうが盛んに飛び交っているのではないかと思うほど、韓国料理店の多いところだ。何年か前に、ホームから転落した者を助けようとした韓国人留学生が犠牲になったのも、この駅である。今回は疲れていてホテルに直行したあと即睡眠だったが、安くておいしい店を何軒か教えてもらったので、今度は寄ってみたい。

新大久保駅は、発車メロディーが普及している首都圏JR駅の中で珍しく発車ベルを採用している。(ベルは外回り・内回りで音程が違うので、区別はつく。)上野駅が発車ベルなのは東夷北狄の乗客が迷わないためであろうが、新大久保がベルのままなのは何故だろう。ちなみに京阪電車も最近発車メロディーを採用したが、メロディーを流したあとでベルを鳴らすので、ほとんど印象に残らない。

同駅のホームで電話をしていると、酩酊したオッサンが電車を指さして、これに乗れば恵比寿に行けるかと問うてきた。電車は池袋方面行きなので逆方向なのだが、山手線は環状だから質問に対してはYesが正しい。電話中のため指で○を作る。無事到着できたことを祈るばかりだ。

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2007-09-15

Link 三度目の故障

リコーのジェルジェットプリンタ(IPSiO G7570)が、再度故障した。2006年1月、2006年10月につづき、3度目になる。電源投入時からランプが点滅し、PCからはERR-999というエラー番号が確認できる。いつもの症状だ。

このプリンターの廃液タンクに構造的な問題があることはネット上の通説になっている。実は、以前べつの機会でリコーのCS担当者と会ったときにも、その話は耳にした。次に出る機種で改善されるという話だったが、果たして後継機種のGX7000では廃液タンクが「インク改修ユニット」という名の定期交換部品として扱われている。

ついでなので、GX7000への買い替えも考えた。が、給紙カセットの上限枚数は250枚と半減しているし、NICが内蔵できるようになったものの別売り(しかも10,000円という時代錯誤な値段)だし、さらには両面印刷ユニットまで別売りになっている。主要な改善点はA3ノビ対応だが、あいにく私はB4判までしか印刷しない。

とにもかくにもGELJETダイヤル(0120-560-215)に電話して症状を伝えると、サービスマンをこちらに向かわせ、その場で直せるものは直すという。いつのまにか引取修理が出張修理に変わったようだ――ということは、おそらく修理体制がリコー本体ではなくリコーテクノシステムズ(RTS)に移ったなと勘ぐっていると、はたして家に来たのはRTSの人間だった。結局直せなかったので、引取修理が決定。例年からいくと18,000円コースだろう。

Tags: PC

2007-09-16

Link 一勝一負

ことあるごとに試みては失敗しているのが我が家の無線LAN環境改善作戦である。今回は兼ねてから最終手段として検討していた、バッファローのWRP-AMG54を購入してみた。もちろん、事を起こしたのは印刷機の故障が発覚した前のことだ。故障に気づいていれば、こんな無駄遣いはしない。

同社はこの製品を「無線LAN中継器」と銘打っている。一言でいえば、11gのクライアントと11aのアクセスポイントとを1台に内蔵したものだ。通常のリピーターと違って帯域を分けたところがキモで、これによって電波干渉をなくすのが狙いである。注意が必要なのはクライアントに11aを要する点だが、幸い私は11a/11g両対応のEthernetコンバータを持っている。

設定には思いのほか苦労した。LAN内は問題なくアクセスできるのに、外部のWebページが見られない。はじめに勘ぐったのはMTU値が1500なことだが、この数字は変更できないようだ。(フレッツ光プレミアムでは、MTU値は1438バイトになっている。)次にアドレス解決ができていないのではないかと考え、PCのDNS設定にCTUのIPアドレスをやめてISPのDNSアドレスを直接入力することにした。これがビンゴで、無事アクセスできるようになった。ただし代償として、正引きでCTUに接続できなくなる。直接IPアドレスで「https://210.247.16.1/CtuC101/init.do」と打てばよい。

そんなわけで、ここまでが成功した部分。失敗したのは、同時に買った壁取り付けキット(WLE3-WK33)だ。デザインに工夫を凝らしているのはわかる。リンク先の写真でネジ穴が三巴になっていることから想像できるかもしれないが、取り外しや取り付けの際には捩るので、壁から落ちにくい利点がある。

ところが、壁に強度があればよいのだが、単なる石膏ボードの場合、ひねっただけでネジ穴がパーになってしまう。これでは使えないと諦めたのだが、そもそも壁にかける必然性のないことに、いまごろ気がついた。なぜ壁にかけようとばかり思っていたのだろう。「彼を知らず己を知らざれば、戦うごとに必ず殆うし」とは、よく言ったものだ。

Tags: PC

2007-09-17

Link 『文法の原理(上)』を読む

文法の原理(上) イェスペルセン『文法の原理』が岩波文庫から改訳されて2006年に出ていることを知ったのは、つい2週間前のことだ。訳者は『現代英文法講義』の安藤貞雄氏である。散髪帰りに寄った本屋で見かけたのだが、あたら上巻だけ在庫を切らしていた。

「安藤先生、読書がしたいです」「あきらめたら?」と脳内会話を交わしたのち、新宿・紀伊國屋で上巻を買って新幹線で読む。英文法で重要なところは『現代英文法講義』に取り込まれているので、むしろイェスペルセンが個々の事実に言及する部分に目をこらしたほうがよいようだ。

英語では(イタリア語やドイツ語とは違って)冠詞がないことが、固有名を普通名から見わける外的標識の1つとなる。/それゆえ、father、mother、cook、nurse(ばあや)などの語を冠詞なしに使う、おなじみの用法は、固有名に近似している。疑いなく、子どもたちは、ある年齢に達するまではそらを固有名と感じているが、それも無理からぬことである(pp.163-164)。

大文字での呼称「Father(父さま)」は一種の固有名詞と思えばよかったのか。

また、“He laughed for joy.”と“He laughed for he was glad.”とを比較して前者を前置詞、後者を接続詞と分断する必要はないとし、次のように述べている。

いわゆる接続詞は、実際は文前置詞(sentence preposition)である。つまり、同一語の2つの用法の相違は、補足語の性質にあり、それ以外の何ものにもよらないのである(p.212)。

英語学習の上で日本語の母語干渉があるとすれば、それは日本語が印欧語とは対照的に徹底して前置修飾することと、それに伴って機能語を後置するところにある。本当に英語勘のない人間は、「He visited her after ...」のような文を「〜したあとで」と訳すことができないし、それどころか「a cat in a hat」の主要部がcatかhatかもわからない。上での接続詞・前置詞の統一的な扱いは、何らかのヒントになるかもしれない。

ところで英語では、イェスペルセンの言葉を使えば二位語となる形容詞は一般に名詞に前置して修飾することになるが、それによって

ときには、ある付加語が制限的なのか、非制限的なのか疑わしい場合がある。……(中略)……

The industrious Japanese will conquer in the long run.

この文は、「日本国民は勤勉だから、勝利を得るだろう」という意味だろうか、それとも、「日本国民のうちの勤勉な人びとが勝利を得るだろう」という意味だろうか(pp.288-289)。

言語を生みだす本能〈下〉 修飾語が制限的かどうかを判断せねばならぬ事態は、主要部がうしろに来る日本語では頻繁に起こりうる。『理科系の作文技術』を著した木下是雄は、こうした現象を逆茂木型として日本語の桎梏だと考えていた。ところがピンカー(1995)に言わせれば、

日本語はSOVタイプで、左に修飾句がつく。おかげで、日本語では、「S+修飾語+O+V」のように修飾語が入れ子にならず、「修飾語+SO」というすっきりした構文が可能になる(『言語を生み出す本能』、下、p.15)。

と、逆の見方もできる。隣の芝生は青いのだろう。

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本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

Link 若山 健斗 [様々な文献等あとは思うのですが、イェスペルセンの説いた接続詞を文前置詞とすべきだとするものが、一体どのような経緯また..]


2007-09-20

Link 腱鞘炎を発症する

キーボードを叩いて20年になるし、楽器のそれも含めるともっと長くなる。加えて書道やバスケットボールもしていたから、思えば小学生のときから手首を酷使しつづけてきた。中学に上がったころには手首を降るとポキポキ骨が鳴るようになっており、早くも油切れの予感はしていた。しかし痛みはほとんどなかったし、教則本の見本のようなタッチタイピングを行なっている者に腱鞘炎など無縁だと本気で思っていた。だが、ついに発症したのだ。

いまのところ右手だけで、耐えられないほどの痛みではない。インスタントコーヒーの蓋を外そうとして手首をひねると痛いし、モノをしっかりと握ることができないのだが、こうして休み休み無駄鍵を叩けるほどには症状が軽い(と信じたい)。きっかけは何だろう。ドッヂビーを練習していたのが悪かったのか。

キーボードはともかく、マウスを持つときにも痛みが走るのは予想外だった。マウスを手にするときに手首をそらせるので、そのときに痛む。さらに、手首をひねるようにして左右に振るのもよくない。手首を固定したまま腕ごと動かすようにすると違うのだが、そのためには腕を机から浮かせておかなくてはならない。

書くほうは、万年筆のありがた味が身にしみる。ペンの自重で書けるので、筆圧を加える必要がないからだ。また、いつの間にかほとんど筆記体で書くようになっていた。

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2007-09-24

Link Novell版OOo CalcにはR1C1がある

OpenOffice.orgのCalc(表計算ソフト)にはR1C1形式がないと書いた件について、Novell Editionには含まれているというツッコミを頂戴していたのだが、情けなくも気づかなかった。RSSを読んで確かめたところ、確認できた。ついでに書いておくと、Novell Editionの最新版(2.1)では、メニュー表示も日本語になっている。

OO.o Calc Novellただし、Excelとは設定方法が異なるので注意。〈書式〉-〈表〉-〈R1C1を使用する〉を選ぶ。設定は保存されないので、ワークシートを開くたびに実行するのが面倒だ。これもツッコミにあったとおり、同機能をツールバーに登録しておくと便利である。

OpenOffice.org(次男)の兄弟的なソフトウェアとしては、SunのStarOffice 8(長男)とOpenOffice.org Novell Edition(三男)とがある。StarOfficeはGoogleパックに収録されている。Novell Editionはdownload.novell.comでユーザー登録を行なうと入手できる。

素うどん的なOOoに対して、StarOfficeやNovell Editionにはオマケが付属している。追加フォントが付属するのは両者共通だが、StarOfficeはテンプレートやクリップアートが豊富なのに対し、Novell Editionは先に触れたR1C1形式だけでなくExcel VBA互換やWindows最適化など、ソフトウェア本体への改良が目立つ。欲張りなインストール法としては、Novell Editionをベースとして使いつつ、shareディレクトリ以下 をStarOfficeから持ってくることだろうか。

庶民にとっては素材の豊富さが製品選択の決め手になることは、年賀状ソフトにかぎらずオフィスソフトでも同様である。ここ数年でそう学んだ。そして素材の貧弱さがOOoの弱点なのだが、利用者の手によって素材OOo拡張機能が提供されている。こういう地道な作業を行なう人は尊敬してやまない。

Lotus SymphonyNovell Editionでの標準英文書体は“Thorndale AMT”というもので、メトリックはTimes New Romanと同じだが字形は微妙に異なるセリフ書体である。Arial代替書体には“Albany AMT”が用意されているが、こちらはもっと似ていない。さらにCourie Newの代替書体は“Cumberland AMT”で、本家と代替書体とがアルファベット順で近い位置になるようになっている。

なお、IBM Lotus SymphonyもOOo派生ソフトウェアだが、こちらはEclipseの一部になっていて、タブインターフェースもつなど外観はかなり異なる。起動も遅いので私自身が使うことはないだろうが、特筆すべきはDocuments(ワープロ)に“Freehand Table”という作表機能がついている点だ。マックライトIIやクラリスワークス4の作表機能を知る者には「はぁ?」という程度の出来だが、改善の跡が窺えるだけでも満足せねばなるまい。

Tags: PC

2007-09-25

Link nとm

いま急に思い出したこと。東京メトロの「M01」といった番号付けは、役に立たないだけでなく目障りですらあった。同じ駅なのに路線が異なるだけで異なる番号が振られる。路線図での大手町(M18、T09、C11、Z08)の見づらさは酷い。

昨日「symphony」と打鍵した瞬間に思ったこと。ヘボン式ローマ字綴りでは、撥音文字は後続音節によってnとmとを使い分ける。具体的には、後続が[bmp]のいずれかだとmとし(Namba)、それ以外ではnとする(Ginza)。私はこの原則は発音に基づくものだと思っていた。

しかし考えてみれば、「symphony」の「ph」の音価は/f/であって、[bmp]のいずれでもない。となると「p」の字に引っ張られているのだろうか。さらに思い起こしてみると、fの前にはnも(inform)mも(comfort)くる。何なのだろう。ギリシャ語の文字と発音を読むと、「ph」の元になった「Φ」は古典語では/p/だったようなので、その影響なのだろうか。

気になるのでSVL 12000語をgrepして調べてみる。nfは104件、npは17件(nphは0件)。mfは10件、mpは294件(mphは11件)。/.+np.+/となるのは、inputやunpackなど、inやunが接頭語としてついた語である。/.+mf.+/は少なかった。comfort関係でかなりを占め、あとはharmfulのような語がある。原則として発音に基づくが「mph」は歴史的に特別扱いするということで、調査を打ち切る。

ところで、inputのnの発音記号は/n/になっているけれども、本当にそう発音しているのだろうか。inputとimportの/n/と/m/とは、私には同じ音に聞こえる。そしてもし両者のnm音が同一なのであれば、ヘボン式でわざわざ日本橋のような複合語をNihombashiと表記する必要はないのではないか。

Tags: 言語
本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

Link kmns [始めて御意を得ます ローマ字問題について御關心のある方と拜察して一筆御案内申し上げる次第です。 小生もと辭書出版..]


2007-09-27

Link Mac難民のためのファイル形式変換ソフト

かつてアップルは「Switch」と称してWindowsユーザーのMacへの移行を説いたのだが、実際にはMacからWindowsへと「逆Switch」した個人・法人も数多く存在することだろう。

MacからWindowsへと移行するときに困るのは、蓄積した文書類の再利用だ。その文書を作成したアプリケーションに現行のWindows版が存在しない場合には、下手をすると死蔵されかねない。表計算ソフトはMacでもExcelが一般的(ExcelはMac起源)だが、日本語ワープロソフトとしてはクラリスワークスやAppleWorks、EGWORDなどがあり、これらで作成した文書をWindowsでも読めるようにしておきたい。

そこで使うのがファイル形式を変換するソフトである。代表的なソフトとしては、アンテナハウスの「リッチテキスト・コンバータ19」(以下RTC)と、システムポートの「コンバートスター17」(以下CS)とがある。どちらもワープロ専用機の文書を変換することを謳っており、Macの文書を変換する際には安価版を選べばよい。今回、標題にあるように「MacからWindowsへ移行する」と仮定した上で、両者の適・不適を確かめてみた。

コンバートスター セレクト 17 結論。コンバートスター(CS)を選ぶべし。

RTCの優位点は、マックライトIIにも対応している点と、商品名のとおり文字列操作に強いところだ。後者を具体的に述べると、たとえばMacとWindowsとでは文字コードが異なる外字として括弧数字があるのだが、それを適切に変換する。CSでは括弧が省かれ、ただの数字になってしまう。

それ以外の点、たとえば体裁に関して言えば、これは圧倒的にCSが優れている。それが最も明瞭に現れるのはEGWORD文書の変換時で、図版入りの文書を期待以上に正確に変換する。(体験版があるので、気になる向きはぜひ確認されたい。)一方のRTCは、但し書きにもあるとおり画像は文書末に追いやられ、しかも解像度は印刷に耐えない水準にまで落ちる。

表の再現もCSは見事だ。これはクラリスワークスで試してみたことだが、自由度の低いWordの表機能で見事なほどの変換をする。Wordの透明線を使った力業なのだが、それでもレイアウトが再現できているのだから文句はつけられない。

こんなに優れたソフトだが、私はCSを3日前まで知らなかった。Webサイトでも、ワープロ専用機の文書変換を強調しているのが残念でならない。それにインストール時に、フロッピードライブについて問い合わせてきたりするのは鬱陶しい。そんな機能よりもバッチ処理のためにコマンドラインがほしい。

変換対象を絞りこみ、「Mac2Win文書変換」など機能が明確にわかる名前付けをして1万円以下で販売すれば、少なくともMac OS Xが登場してMac難民が大量に出ていたころにはかなり売れたであろう。今でもワープロ専用機からの脱出組よりはMac難民のほうが多いと思うのだが、どうだろうか。

Tags: PC


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渡辺 慎太郎(na@10days.org)

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