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十日日記


2007-12-03

Link 三角図解の適不適

中学校理科の学習参考書の多くが、成層火山である三原山を誤って盾状火山と記述している話を先日書いた。それで関心を抱いて理科の本を眺めていたら、あまり適切だとは思えない図解を再び見つけた。それは物質の三態(固体・液体・気体)に関する図である。

物質の三態わが国にかぎったことではないことを示すために、Googleで検索して拾ってきた画像を右に掲げておく。このように、物質の状態を三角形の各頂点に配置する図解は、私が中学校のときにもそう習った記憶があるほど有名なものだ。三角形だと安定感があるし、見栄えは悪くない。しかし、間違いだとは言えないものの、ミスリーディングだと思う。

3者の関係を図で表現する際に三角形に配置するのが適切なのは、その3者がどのような関係にある場合だろうか。ひとつはグー・チョキ・パー(じゃんけん)のように、三つ巴になっている場合だろう。いまひとつは、正・反・合(止揚)のように、異なる2つからもう1つが出てくるような場合が挙げられる。

もし3者が決まった尺度で分類されるような場合には、一列に並べるのが適切である。たとえば酸性・中性・アルカリ性はpHという1つの尺度で測られる。これを三角形に配置するのは不適切だろう。数直線上で測られる正の数・負の数・ゼロも同様だ。

物質の三態はどうだろうか。三態とは、要は熱運動と分子間力との力関係である。圧力一定の下では温度という1つの尺度で分類されるのだから、これを三角形に配置するのが不適切なのは理解できよう。この図では、昇華の特異性がぜんぜん現れてこないのも問題だ。

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2007-12-04

Link Web閲覧中に使える英和辞典

ClearTypeのおかげで、Economistの記事が印刷せずとも読めるようになった。欧文書体の表示にかぎっていえば、Safariよりも穏やかで読みやすいように思う。私はClearTypeのガンマ値を2.2にしている。

贅沢なもので、Webで文章が読めるになると、電子辞書に単語を入力するのが面倒になってしまった。理想は、ポインターを単語に重ねる(マウスオーバー)だけで訳語が出てくることだ。Googleツールバーには注文どおりの「マウスオーバー辞書」があるのだが、いかんせん語彙が小さい。それに、お節介度が増してきているGoogleアプリは入れたくない。

代替品。POP辞書で提供されているプロキシを通せば、ソフトウェアを特にインストールせずともマウスオーバー辞書が実現できる。URL入力が面倒な向きのためにブックマークレットまで用意されている。ちょっと改造すれば、IE7Pro用のユーザースクリプトも作成できるだろう。

Firefoxでは、Mouseover Dictionaryという機能拡張が公表されている。マウスオーバーするとウィンドウ左部に訳語を表示する。便利だがFirefoxはアプリケーション単独でClearTypeが有効にできないからなあと残念に思っていたのだが、ClearType Patch for Firefox 2が問題を解決してくれた。

In my eyes the ClearType font doesn't look that good outside of a Browser. Maybe Word/OpenOffice Writer can profit from it, but in general I don't like it (outside of a Browser).

まったくもって同感だ、心の友よ! ついでにAdBlock Plusを入れれば、IE7+IE7Proでの閲覧と同様の感覚で記事が読める。Firefoxが好きになってきた。

IE7ではDokoPop!も使用している。Webブラウザ専用のソフトではないので、マウスオーバーではなくCtrl+右クリックで辞書が起動するものの、これはこれで重宝する。願わくばIビームカーソルに合わせて取得座標を微調整できんことを。現状では、Iビームカーソルになった場合には、取得ポイントが頂点にくるのだが、できれば真ん中あたりにさせたいところだ。

Tags: PC 言語

2007-12-05

Link Apressの書籍

Illustrated C# 2005 11月6日の日記で、C# 2.0のマトモな本を読まなくてはならないと書いた。1ドルが107円になったの機にAmazon.comで注文した本の中の1冊に、Illustrated C# 2005(Apress、2006年)がある。このまえ届いて、きのう開封したところだ。

原稿料が単語数で算出されるからか、米国の教科書は文章がくどくて閉口することがある。計算機関係の書籍でもその傾向は否めなくて、『プログラミングPerl』を見たときには、あれだけ簡潔を旨とする言語の作者がグダグダな文章を書くのに驚いた。その点でも、K&Rは見事だと思う。

さて、同書の特徴は書名に端的に出ているとおり、図解が多用されている点である。どこかのニューズグループで誰かが書いていたのだが、「Wordで書かれた文書は数式が少なく、LaTeXで書かれた文書は図が少ない」といった意味の警句があった。図解すれば一目瞭然の内容を、描くのが面倒だからという理由で文章にしてしまった経験は何度もある。同書はまだ13ページしか読んでいないのに、すでに図が8枚入っていた。その気力には頭が下がる思いだ。

この本以外にもいくつか買ったので思うに、Apressの書籍は読みやすい。Apressの書籍の本文はAdobe Utopiaの9ptで、優美さはまったくないが楽に読める。逆の例はMicrosoft Pressで、ルネサンススタイルの細身な本文書体は確かに優雅ではあるものの、それは計算機書籍向きではない。細身なので文字や行間を大きくとってあるのだが、そのせいでページを浪費してしまう。

いま調べてみたら、Adobe Utopiaの制作者はAdobe GaramondやMinionと同じくRobert Slimbachだった。UtopiaはType1フォントがアドビから無償提供されているので、メトリックファイルと合わせてCTANでダウンロードできる。Windows版のpLaTeX(角藤版)をインストールした人は、すでに組み込まれているはずだ。

さらにSukarabe's Easy Livingの記事を読む。A Survey of Free Math Fonts for TeX and LaTeX1に載っているfourier-GUTパッケージは、テキスト書体にUtopia、数式書体にFourierを使用していて、たいへんよい感じだ。

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2007-12-06

Link J6442の調子を改善させる

仕事場で使いはじめて2年ちょっとになるeMachines J6442の不調が続いていた。いちばんひどい症状は、画面が突如ブラックアウトして無反応になることだ。そのほか、負荷がかかる場面でSkypeがポップアップしたり、Firewireの外付け2.5型HDDが正常認識できなかったりする。おおかた電源またはマザーボードに問題があると推測するのが普通だろう。電源は交換したが、改善は見られなかった。となるとマザーボードか。

しかし、マザーボードを交換するとなると手間がかかる。そこで今回は、マザーボードではなくビデオカード(AGP)の交換で対処してみた。もともと使っていたGV-R955256D(Gigabyte)はRadeon 9550を搭載した定番品だが、それをGeForce 7600GS搭載のI-A7600GS-G4F3C(inno3D)に変えた。T-ZONEで8980円。

この対処はマザーボードにかかる負荷を減らすことを目的としている。AGPの給電能力は最大25Wだが、GeForce 7600GSのTDPは35Wで、AGPの能力を超えている。だからカードには4ピンの外部電源コネクタがついていて、電源から直接電力をもらえるようになっている。電源から電力供給できればマザーボードからの給電は不要になるから、マザーボードの負担が減るという仕組みだ――と勝手に推測している。

私自身は、消費電力が10W程度のRadeon 9550が好きだ。一般に、消費電力が大きくなるほど負荷は高まる。外部電源を必要とするビデオカードなど論外だと思っていた。マザーボードで供給できないほど消費電力の大きなカードを使うことで結果的にマザーボードの負荷を減らせるとは思ってもみなかった。皮肉なものだ。

Tags: PC

2007-12-08

Link 進化生物学の岩波ジュニア新書

だいぶ前にクルーグマン「経済学者は進化理論家から何を学べるだろうか」を読んで、ミクロ経済学と進化生物学との分析手法が似ていると知った。どちらも最適化と均衡という2つの道具を武器にしている。生物学の例としては、次が挙がっていた。

ウィリアム・ハミルトンの「利己的な群れの幾何学」というすばらしい題名の論文があります。この論文では、丸い池のふちにカエルの群れがすわっています。池からはヘビが出てきます。そしてハミルトンは、ヘビが最も手近なヘビを捕まえて食べる、と想定しています。さてカエルはどこにすわるでしょうか。議論を煮詰めるべく、ハミルトンはもし池のまわりに二つのカエル集団がいたとして、それぞれの集団が攻撃される確率は同じ、と想定します。さらに、それぞれのグループ内で個々のカエルが攻撃される確率も同じです――ということは、大きなグループに所属したほうが、カエルとして食べられる確率は減るわけです。だから生存機会を最大化したいカエルは、大きなグループに所属したがるでしょう。そして均衡は、すべてのカエルがなるべく近づいて団子状に固まっている、ということになります。

進化とはなんだろうか 進化生物学での定式化をもう少し知りたいと思ったのだが、これは講演録なので図や式が出ないのは仕方がない。かといって書籍を探すほどの関心もないので、すっかり忘れていた。思い起こさせてくれたのは、開放倉庫山城店にて3冊百円で買った岩波ジュニア新書である。長谷川眞理子『進化とはなんだろうか』(1999年)だ。

岩波ジュニア新書は名前に反して水準が高い。岩波新書よりも出来がいいのではないかと思っているくらいだ。同時に買ったジュニア新書に西田実『英文解釈の基礎』(1983年)があって、私はここで初めて『英文解釈のトレーニング』で知られる著者が元東京外大教授だったと知ったのだが、これなどかなりハードである。閑話休題。

望んでいた例は、第7章「最適化の理論」で豊富に出てくる。本自体はすでに人に貸してしまったので手元にないのだが、たしかp.130あたりで話題にのぼるホシムクドリの最適採食戦略を紹介したい。ムクドリが一カ所の餌場に滞在する時間の最適化である。これは、隣の餌場まで移動するのにかかる時間に依存する。

一カ所にとどまって虫を食べていると、見つかる虫はだんだん減っていく。だから餌獲得量曲線は2階微分が負の単調増加関数になる。このとき、どこまで一カ所で粘るべきか。もし他の餌場が近くて移動時間がかからないなら、さっさと次に移ったほうがよいだろう。逆に、他の餌場が遠い場合には、一カ所で粘ったほうが有利かもしれない。このときの最適な滞在時間は、「単位時間で最も多く餌を獲得できる」ような時間である。

最適採食戦略右は、それを図示したものだ。図でわかるとおり、餌場が近い(移動時間がT_1)の場合には、粘るべき時間はT*で示される。なぜなら、T_1から餌獲得量曲線に向けて引いた接線の交点がT*になり、このとき直線の傾きが最も大きくなるからだ。また、餌場が遠い(移動時間がT_2)場合には、T*を超えたT**まで粘るのが最適となり、先の段落での理屈に合っている。実際に、ホシムクドリはほぼ最適な行動を取ることが知られているらしい。

私が興味をもったのは、ホシムクドリもそうだが図による議論の進め方だ。経済学になじんだ人には、たいへん親近感のわく話ではないだろうか。

第8章の性比の理論も興味深い。ひとつはR.A.フィッシャーによる性比の理論で、配偶者獲得競争の最適化から雌雄比が均等になることが示される。ただし例外は近親交配するような種である。名前は忘れたがダニの仲間には、卵が母親の体内で孵化し、母親の体を餌として成長し、幼虫同士で互いに交尾して、最後はメスだけが母親の体を破って出てくる(オスは死ぬ)ような生活をする者もいるらしい。この場合オスは交尾に最小限な数でよく、事実メスはオスの10倍から50倍も存在するという。

第9章では、ダーウィンの性淘汰が紹介される。動物の多くでは、配偶者獲得競争はオス同士で行なわれる。ここでのキーワードは「潜在的繁殖速度」で、生殖細胞の生成から子育てまでを含めた総合的な繁殖時間を言う。特にホニュウ類では、胎生だし授乳もあるしということで、メスは繁殖に時間がかかるので、オスが競争するほうが種としての生存に効率がよい。しかし鳥類では事情が異なる。たとえばタマシギではオスが抱卵し雛の世話をするため、配偶者獲得競争はメスが行なう。

細かいネタでは、やや唐突にビュフォン(1707-1788)が出てきたのには驚いた。ビュフォンの針でしか知らなかったのだが、フランス王室植物園長を努めた博物学者だそうだ。

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2007-12-10

Link Clip Gallery入門

Clip Gallery年賀状作成ソフトは母が使える数少ないソフトウェアのひとつで、簡単な印刷物も母は「筆ぐるめ」で作っている。PCの新規購入とほぼ同時期に、筆ぐるめもVer.9からVer.15へと一足飛びに更新した。

ところが1つ、厄介な問題が浮上する。Ver.9のころにあったイラストがVer.15ではなくなっているというのだ。どうも、改訂とともに画像は単調増加するわけではなく、取捨選択されるらしい。一応インストールする前にフォルダごと複製しておいたので画像データ自体はあるのだが、これを手で読み込んでいくのは面倒だ。それに簡単な印刷物ならば、筆ぐるめよりもワープロソフトやドローソフトを利用すべきだろう。

話は変わるが、むかしのMacには「スクラップブック」というデスクアクセサリがあった。ここにはテキストや画像・サウンドなどをドラッグ&ドロップで格納でき、また同様にして各アプリに貼り付けることができた。Mac OS Xには付属せず、情けないことにOffice 2004 for Macに実装される始末である。

このスクラップブックに相当するようなWindowsソフトウェアを探してみた。データを1つのmdbファイルに格納するようなマイクロソフト謹製のソフトがあるかと思いきや、存在しない。そこで、MS Officeに付属するクリップアート管理ツールに目をつける。Office XP以後はクリップオーガナイザ(Clip Organizer)、それ以前はクリップアートギャラリー(Clip Gallery)と呼ばれるソフトウェアだ。

私の手元で確認したところ、Clip GalleryはOfficeを離れてソフト単体でも利用できる。OpenOffice.orgのギャラリがアプリケーションの一部に組み込まれていて、単体起動できないのと対照的である。以下では、Office 2000に付属するClip Gallery 5.0について書くこととしたい。

cag.exeまず、アプリケーションへのパスは、次のようになっている。イタリア人画家を偲ばせる脱力系のアイコンが目印。

C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\Artgalry\CAG.EXE

また、画像保管ディレクトリは、

C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\Clipart
C:\Documents and Settings\USERNAME\Application Data\Microsoft\Media Catalog

上はアプリケーションのデフォルト、下はユーザーが追加したデータが保管される。ちなみに、“Application Data”がデフォルトで不可視属性なのは不可解だ。いちいちExplorerの設定を切り替えるのが煩わしいので、私は可視化している。

Clip Galleryが直接管轄するファイルは、拡張子がmmcのインデックスファイルだ。これはバイナリで、ファイルフォーマットはよくわからない。ユーザーが追加したデータは、Media Catalog内の“artgal50.mmc”で記録されている。

Clip Galleryを起動すると、分野別に整理されたクリップアート集が拝める。内容豊富とは言いがたいが、「クリップオンライン」ボタンを押せばマイクロソフトのクリップアートのページに飛べるようになっていて、ここから好みの画像をダウンロードして追加できる。あるいは、リコーのプリントアウトファクトリーを利用するのもよいかもしれない。

初期状態では、登録できる画像の種類に制限がある。フィルタなしではPNGファイルが追加できない。環境によってはフィルタが導入されているかもしれないが、最新のMicrosoft Office Converter Packを薦めたい。リンク先にあるとおり、まずOffice 2003のリソースキットをインストールし、次にOconvpck.exeを実行してConverterをインストールする。最新版を入れるとEPSファイルもプレビュー状態でWordに貼り付けられるようになるので、Clip Galleryを利用しなくても入れて損はない。

ここからは少しマニアックな話になる。Clip Galleryで使えるような配布用のファイルを作成するにはどうしたらよいのだろうか。このためには、「Creating Clip Catalogs for Distribution」を読むとよい。早い話、手動で追加したあと“artgal50.mmc”をリネームしろと書いてある。配布用ファイルをネットワーク共有するには、「Configure Clip Gallery to Run from a Network Location in Clip Gallery 5.0」を読んでおくとよいかもしれない。

Tags: PC

2007-12-13

Link SUPERでダウンロード

英語の聴き取り能力が低いので、BBCのLearning Englishを通勤時に聞いている話は前にも書いたかもしれない。英国のニュースにしているのは、米国中西部の発音が田舎言葉のように聞こえて気持ち悪いからだというのも、やはり前にも書いたかもしれない。

音声ファイルはサムソンのMP3プレーヤー(YP-C1X)に入れる。これまでは、NetTransportでダウンロードしたReal AudioをdBpoweramp Music ConverterでWaveに戻し、さらにLAMEでMP3に符号化していた。この工程をもう少し単純化できないものかと考えて導入したソフトウェアがSUPERである。

Gigazineの記事にあるように、SUPERは本来は複数の動画・音声ファイル形式を変換する万能ツールであるが、それだけでなくストリーミングをダウンロードすることもできる。上に挙げたソフト3本分の役割を1本で果たせるわけで、「開化! 開化!」とひとりで喜んでいた。

ところが、Learning EnglishはReal AudioだけでなくWindows Media Audioでも音声配信していることに今さら気がつく。そして、YP-C1だけでなく最近のMP3プレーヤー(iPodを除く)の多くがWMAを再生できることにも思い至る。つまり、RA→WAV→MP3と変換を繰り返さなくとも、単にWMAをダウンロードしてそのまま使えばよかったのだ。

Tags: PC

2007-12-14

Link アドイン2つ

この数カ月で、ずいぶんWeb界隈の流儀に親しんできたような気がする。Internet Explorer 7のおかげでタブブラウザが使えるようになり、Thunderbirdで行なっていたRSSの購読もFastladderに切り替えた。Nokia N800のためにGMailも使い出したが、今のところメールまでWebで済ませる気にはならない。Fastladderといえば、この日記を購読してくださっている方がいて、どなたかは存じませんがご覧いただき有り難く存じます。

話は打って変わって、最近使い出したExcelアドインを2つ紹介する。

まずはワークシート関数だけを使っている場合にも便利なアドインとして、Name Manager for Excel 4.1を挙げたい。これは名前の通り、「名前の定義」ウィンドウの替わりに使える名前管理用のアドインだ。ちなみに、「名前の定義」ウィンドウはAlt+INDで表示される。私はINDexと憶えた。

Excelワークシートでの「名前」は、変数のような役割を果たしている。範囲に別名を与えるだけでなく、OFFSET関数を使って範囲自体を可変にできる。「名前」を適切に定義してやれば、ワークシートの見通しがずいぶんよくなるものだ。

ところが、名前を管理するための「名前の定義」ウィンドウは実に使いにくい。大きさが固定されているため一覧できる名前の数に制限があるし、モーダルダイアログのためウィンドウを表示すると通常の作業ができないのも困った点だ。VBAとの関わりで言えば、スコープが明示的でないのも痛い。

Name Manager 4.1を使えば、これらの問題が解決できる。それだけでなく、VBE利用者には嬉しいオマケもついてくる。Insertツールバーで、ワークシートで定義された名前が一覧・挿入できるのだ。なおName Managerの作者は、「Excel 2007 におけるパフォーマンスの改善」を執筆したCharles Williamsである。

もうひとつはVBA利用者向けのものではあるが、大物だ。.NET Co Libraryは、VBAコードやDB接続文字列、SQLクエリなどの断片(snippets)を管理するためのアドインである。断片はMDBファイルに保管されるため、MDBファイルをファイルサーバに置いてライブラリを共有することもできる。

注意。私の環境(Windows XP Home SP2、Excel 2000 SP3、Excel 2002 SP2)では、インストール後に“ADX Loader Error”という表題のウィンドウが表示され、正しく使えない。これを回避するためには、FIX: Add-ins, smart documents, or smart tags that you create by using Microsoft Visual Studio 2005 do not run in Officeで提供されているパッチを当てる必要がある。パッチは.NET Co Libraryのディレクトリにも含まれるが、そちらを当てても効果はなかった。この件に関して作者のXL-Dennisにメールで問い合わせると5分で返事がきて、ちょっと驚く。

アドイン本体もそうだが、その背景にも興味をそそられる。おそらくこのアドインはAdd-in Express 2007というアドインのためのRADツールで制作されている。Visual StudioだけでなくDelphiにも対応している点が、同社の技術の高さを窺わせる。このツールも面白そうだ。

Tags: PC Excel

2007-12-17

Link C#のスタートライン

10日間かかってしまったが、『Illustrated C# 2005』にひととおり目を通すことができた。オブジェクト指向言語の比較対象としてはPythonしか知らない――それも一知半解な――人間がC#について書くのも何だが、違和感はあまりない。Pythonよりも型が堅い(と韻を踏んだりして)が故に不便なところがあるが、C#ではそれを繕うためにGenericsなどの仕組みが用意されていて、けっこう好感を持つ。

BCL 同書は言語の概説書としてすばらしい出来だが、あくまで主題は言語そのものであって、BCL(Base Class Library)にはほとんど触れていない。この本と一緒に『Programming Microsoft Visual C# 2005: The Base Class Library』を買っておいたのだが、これを読み終えるのは年明けになりそうなので、あとは実地で訓練することにする。ようやくスタートラインに立てた気がする。

以下に備忘録としてWeb上の参考資料を記しておく。

Tags: 言語

2007-12-21

Link Skype、謎の下線

SkypeのWindows版は単一の実行ファイル形式でできている。機能ごとにDLLファイルに分かれているわけではなく、20MBのファイルが1つあるだけだから、更新のダウンロードにも時間がかかる。

Skype-jaSkype-en職場のExcite Skypeを3.6.57.244に更新したときに気がついたこと。もっと前からそうだったのかもしれない。よく見ると、日本語の文字にショートカットキーがついている。「Alt+フ」はともかく、「Alt+発」は打鍵の方法に見当がつかない。英語表示にしてみると図のように下線が普通に出て、ショートカットも有効になる。

ところが、自宅のExcite Skype(バージョンは同じ)では、英語表記にしても下線が表示されない。どうなっているのだろう。

Tags: PC

2007-12-23

Link HandySelectorと英語化

このまえ、阿部紀行さんの日記を経由してHandySelectorHironori Sekiさん作)というExplorer用ツールバーの存在を知り、試用してみた。導入後数秒で「使える」と確信し、現在に至る。

ソフトの動作は、Biz.IDの2007-08-21記事を見ると早い。ツールバーに入力した文字で、選択や抽出が行なえるものだ。1つのフォルダに多数のファイルがあったとき、目的のファイルが容易に探し出せる。インクリメンタルサーチを装備しているので、絞り込まれていく過程がわかってよい。Explorerが標準搭載するとよいと思うくらい手になじむ。

さて、HandySelectorを使って思ったことが2点ある。1点は単なるソフトウェア上の希望で、キー操作が充実するとよいという話。たとえばアドレス欄にAlt+Dが割り当てられているようにフォーカスを同ツールバーに移動するためのショートカットがほしいし、またEscキーで全消去または全選択が行なえるようにしたい。

もう1点は、英語版があれば、世界中の利用者が便利に使えるに違いないということ。海外のソフトウェアのメニューやメッセージなどを日本語化するパッチを配布しているサイトがいくつかある。しかし逆に、国産ソフトを英語化するためのパッチのほうが、10倍以上の利用者が見込めそうだ。HandySelectorのような傑作ユーティリティを、メニューが日本語という制約のためだけに世界から注目されないのは惜しい。

奇しくもサイボウズラボの秋元さんたちがAsiajinという、日本のITニュースを英語で紹介するブログを始めている。思うところは、それと似たようなことだ。

Tags: PC

2007-12-24

Link 初めてのMRI

火曜日の夜から、右上の歯の奥から痛みを感じだした。さては未処置の奥歯が虫歯になったのか、あるいは生えかけの親知らずか、はたまたインレイ(詰め物)の下で虫歯が進行しているのか。水曜になっても痛みは引かず、後頭部まで痛み出した。そこで木曜に歯医者に行ってレントゲンを撮るも、虫歯は認められない。たしかに、冷たいものでも歯がしみたりはしない。

レントゲンに関しては苦い経験がある。10年以上前、頭痛が左の奥歯のインレイの下から来るように感じられたのでレントゲンで撮ってもらったのだが、虫歯は写らなかった。気のせいだろうと言われた数年後、その歯は虫歯が歯髄にまで達してしまい、神経を抜かざるを得なくなった。

そのことを話すと、インレイ直下の小さな虫歯はレントゲンでは見えず、外してみないとわからないという。親知らずの可能性は低いとのこと。とりあえず保留にした。

金曜日、歯痛か頭痛かはわからないが、とにかく痛みは増した。不規則な間隔で、数分にいちどズキッとした痛みが表れる。そのたびに思わず顔をしかめてしまう。また、痛みを感じているあいだに後頭部に触れると痛みが増す。おまけに深夜にボウリングをして風邪まで引く。MRIスキャンができる脳神経外科を教えてもらったところだったので、よい機会だから行ってみることにした。

土曜日。風邪は悪化し喉が痛む中、脳神経外科で診断を受ける。装置はGEメディカルのSigna Excite HD 1.5Tというものだった。金属類を外してベッドに寝ると、ヘッドギアみたいなものを装着される。やがてベッドがスライドして、頭から機械の中に入っていく。中もさしておもしろいことはなく、薄明るい白いドームの天井を見ながらスキャン音を聞くしかない。が、けっして不快ではない。だんだん眠たくなってきたころにスキャン終了。

画像を見せてもらったが、脳も血管もシャープに映っていて、少し感激した。当然ながら、脳には何の問題もない。となると、インレイを外して虫歯を確認したほうがいいのかもしれない。ただし風邪の前兆ということもある。よくわからなくなってきた。

医療費は7400円ほど。保険点数は2100点以上あった。21万円2万1000円。装置を2億円だと仮定すると、100010000回で元がとれる計算か。利益が上がるかどうかは装置の更新頻度にかかってきそうだなあ。装置が古くても点数は同じだから、更新するインセンティブは機能しない。もっとも、装置が古くなる→患者に敬遠される→費用が回収できない→もっと装置が古くなる……という悪循環を避けるためにも、流行っている病院は定期的に更新しているのだろう。

追記2007-12-25。文字通り「桁違い」に計算を間違えていた。風邪はますます悪化しており、意識は半ば朦朧としつつある。

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2007-12-25

Link EBWinと『ピー単』学習

電子辞書(EPWING)の検索には、長いことDDWinを使ってきた。今でも大きな不満はない。動作は機敏だし、安定してもいる。しかし、KWIC Finderの更新のついでに気まぐれで試用してみたEBWinが気に入り、そちらに乗り換えることにした。

EBWinはDDWinの後継と呼んでも差し支えないほど、基本機能は似ている。いろいろな箇所が現代的になっている点が最大の特徴だ。設定ファイルの保管場所はユーザーディレクトリ以下に移され、発音記号などの外字は画像ではなくUnicode文字で表現されるようになっている(Unicode版のみ)。また、アプリケーションレベルでClearTypeが有効にできるのも見逃せない。おかげで英英辞典の例文が読みやすくなった。

EBWin COBUILD

新編英和活用大辞典 日本語フォントにはVerdana 16を指定している。そのままでは一部の日本語が正しく表示できなくなるので、VerdanaにFont Linkの設定を加えてやらなくてはならない。

上の画像で左のほうに「活用」とあるのは、『新編 英和活用大辞典』だ。むかし大学の指導教官から、英文を書くなら必須の辞典だと言われていたのを思いだして購入した。いやはや、これはもっと早く買っておくべきものだった。EReKなどWeb上の英文検索があるため38万用例に昔日の価値はないかもしれないが、文法機能ごとに整理されているのは便利である。

ピー単・銅 ピー単・銀 ピー単・金 話を英語学習に転ずる。清水かつぞー『英単語ピーナツ』(南雲堂)が積極語彙の増進に役立つことを期待して利用している話は前にも書いた。個人的な使い方では、1周目は口頭でチェックし、2周目からは書いて綴りを確かめている。

これまで書く際には、ずっと反故紙に手書きしていた。ところが先日もっとよい方法に気づき、以来そうしている。方法は単純で、手書きのかわりにMicrosoft WordやOO.o Writerなどのワープロソフトを使う。

利点はけっこうある。

  • 手書きよりも打鍵のほうがずっと早く、かつ疲れない。
  • 自動スペルチェック機能で、綴り間違いが即座に発見できる。
  • 生活場面ではPCに打鍵することのほうが圧倒的に多い。

欠点と言えるのかどうか不明だが、懸念は1つある。それは、打鍵で単語が記憶できるかどうか定かではない点だ。「書いて憶える」とは使い古された言い回しだが、「打って憶える」とは耳にしない。もっとも私は単語を書いて憶えることに懐疑的なので、どうでもいいけれど。

Tags: PC 言語

2007-12-30

Link ミセスとYouTubeと聴き取り

ミセスがらみのYoTube映像を2点紹介したい。

ひとつは、コロンボファンのあいだでは完全に黒歴史と化されてしまったスピンオフ作品「ミセス・コロンボ」(1978)のオープニング。犬や車から、たしかにコロンボを彷彿とさせる。が、もっと驚いたのは、コロンボ夫人を演じているのが、のちの『スタートレック・ヴォイジャー』のキャサリン・ジェンウェイ艦長ではないか。若いなあ。

もうひとつは、子供のころに見ていたアニメ「スプーンおばさん」。こちらはスウェーデンの原作だが、アニメは海外でも人気を博したらしい。『Mrs. Pepperpot』というタイトルの英語版のオープニングを聞いてみた。日本語詞とはまったく関係のない内容だ。

その歌詞を聞き取ろうとしているのだが、転調する前の最初の部分でつまづいた。とりあえず、聞こえたままに書いてみると、次のようになる。

If you need a hand or if you have a problem,
I know a place where the door always is open.
A little household lady will teach you like your family.
They really want to help her and then just waiting for you.

自分で書いていて、theyとは誰のことなのか、なぜhelp herなのか、説明できない。(ひょっとすると、theyは家畜たちなのだろうか。)

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