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十日日記


2008-04-15

Link 二重目的語と受動態

現代英文法講義 giveやbuyなど二重目的語をとる動詞が使用された文の受動態については、文法書や語法書のあいだで記述が対立して興味深い。特に、buy型(与格構文の際に前置詞forを従える動詞)について、意見が対立する。

たとえば安藤貞雄『現代英文法講義』(開拓社)では、次のように書かれている。

buy Mary a bookのIO(=Mary)を主語とする受動文は容認可能であるが、DO(=a book)を主語とする受動文は容認されない(p.355)。

一方で、デクラーク『現代英文法総論』(開拓社)には、こうある。

forに導かれる前置詞句に対応する間接目的語は、通例、受動態の主語にはならない(p.280)。

そして、「*She was bought a dress.」が容認不可の例として挙がっている。『表現のための実践ロイヤル英文法』もデクラークに近いが、buyについては「giveの意味が含まれている」から「I was bought ...」も容認可能だとしている(p.109)。ただし不自然だという。とあるメーリングリストでのアンケート集計では、容認派と拒絶派が2:1に分かれている。

Advanced Grammar in Use この対立を見て「使える」と考えるか「避けよう」と考えるかは、その人の性格によることだろう。個人的には、関係代名詞が入るなどして文が長くなった場合、容認不可とされているものも目立たなくなり、実際には無意識のうちに使用されているのではないかと思う。Advanced Grammar In Useの「文脈に適したほうを使え」というあたりが正解なのではなかろうか。

give型動詞については大きな対立はないのだが、DOを主語の受動文にした場合に「given me」となるのを「違和感がない」(p.109)と『ロイヤル』が書く半面、安井稔『英文法総覧』(開拓社)は「情報構造からみても、非適格文であると言える」(p.302)という。江川『英文法解説』を開いてみると、「避けたほうがよい」とあった。

ちなみにデクラークは、give型動詞でもbring、do、pass、telegrath、writeはIOが主語にはなれないと書いている(p.280)。このうちwriteについては、SwanのPEUでも同様に述べられている。

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