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十日日記


2008-05-01

Link プレシェービングローション

ES8111-S 安全カミソリが好きなのだが、先月からは不本意ながら電気カミソリを使っている。松下のES8111を選んだのは、単に価格comで一番人気だったからだ。さすがは人気機種と言うべきか、価格と性能とのバランスがよい。顎の下のヒゲがうまく剃れるのは予想外だった。

電気カミソリ用のプレシェービングローションというのがあって、もらいものが2本あるので試しに使っている。そんなに悪くはないし、ミクロの微粒子が云々と容器には能書きがいろいろと書かれてあるのだが、アルコールで脱脂しているだけのような気がしないでもない。

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2008-05-02

Link S1スリープ、S3スリープ

ものぐさが嵩じてきて、最近は家を出るときもパソコンは電源オフではなくスリープ状態にしている。それでふと、パソコンの待機電力が気になった。

家で待機電力が最大なのは電気ポットで、22Whある。ただし真空魔法瓶型なので、マメに切っても劇的な節約にはならない。これについて簡単に述べよう。

仕様によれば、20℃の水(満水状態)を沸騰させるのに14.5分かかる。約15分とすると、沸騰時の消費電力は1000Wだから、このポットが水温を80℃上昇させるのに必要な消費電力量は250Whになる。

出かけるときにタイマーをセットして、8時間後にオンにするとしよう。仕様によれば、8時間で60℃まで水温が下がる。これを再沸騰するには40℃の温度上昇が必要だから、消費電力量は125Whとなる。

つけっぱなしだった場合の消費電力量は22Wh×8=176Whだから、比較すると51Whの差だ。1カ月の累積で1530Whになるが、これは約32円に相当する。この数字をどう受け止めるかは人それぞれだろうが、この数字を見て積極的に節約しようという気には私はなれない。

さてパソコンのほうだが、Windows XPの機械がスリープ状態にあるとき、S1とS3という異なる状態が存在する。詳細はさておき、S1とS3とでは消費電力に大差があるのはワットチェッカーで自作マシンの消費電力計測を見るとよくわかる。いま挙げたページでは、127W対5Wという圧倒的な差が出ている。

私は自分の機械が勝手にS3状態になっていると思い込んでいたのだが、「S3状態の場合にはUSBキーボードから復帰できない」旨の記載がブログにあったので焦る。この機械はUSBキーボードでスリープ解除できているからだ。調べたところ、マイクロソフトの「Description of how to enable the S3 system power state for standby when USB devices are armed for wake」という記事がビンゴだった。

要約すると、(1)Windows XPではUSBキーボードが接続されているとデフォルトではS1スリープにしかならない。(2)しかしレジストリに特定の記載があれば、S3スリープにまで到達する。(3)S3スリープにまでいけるのはBIOSが対応している必要があるので注意。ということだ。メーカー品のパソコンでは設定済みになっていることが多いらしく、私のもそうなっていた。

Tags: PC

2008-05-03

Link 再びホームズについて

ホームズの履歴書 池袋で古本市をやっていたので、ふらりと立ち寄って河村幹夫『シャーロック・ホームズの履歴書』(講談社現代新書、1989年)を買い求める。

同書でよい部分は、(1)ホームズの人物像をかなり中立的に捉えている点、(2)当時のイギリス社会を描写している点、だと思う。たとえばホームズの独善的な性格を説明した次の項など、盲目的なファンには書けないだろう。

ホームズはその価値観において「動機」ということを非常に重んじた。……もし本当に純粋に人間的な動機に基づいて取った行動が、結果として公の法律に触れようとも、それは大いに情状酌量されてしかるべきである。……ホームズはそれでよいとしても、問題なのは一体何が「人間的な動機」なのか、誰がそれを判定するかということである。ホームズの場合は、いたって簡単で、それは自分自身、すなわちホームズ自身が勝手に判断して、動機の人間性、非人間性を区別してしまうのである(pp.126-127)。

まあ、こういった「独善的な勧善懲悪主義」が大衆受けしたのだから、わりと健全な時代であったと言えるかもしれない。

(2)については、特にスコットランド・ヤード(ロンドン警視庁)の記述がためになった。英国の警察制度が正式に誕生するのは1829年と、かなり遅いのだ。組織には財源が必要だから、「警察税」が創設された。しかし新税導入は庶民の反発が大きく、警官の待遇もよくはなかったらしい。

こういう現実的な事情もあってか、1839年の首都警察法では、合法的かつ善良な目的のためであれば、個人でも組織体であっても、警察職員を一定期間借り出すことができるようになった。費用を一切負担さえすれば、警察官とか刑事を雇って私的な目的のために利用できるようになったのである(p.97)。

ロンドン警視庁への記載について私見を挟めば、時代が下るにつれてヤードへの評価が甘くなっているように思える。『冒険』のころまではコテンコテンだったのが、『帰還』あたりになるとわりと協力的になり、『最後の挨拶』では地元の警部を褒めたりしている。これはドイルの心境の変化なのか、はたまた世間が警察を信頼するようになってきたのか、どうなのだろう。

また同書では、英国の階級社会が何度となく描かれている。パブ(Pub)はPublicという名前が示すとおり、会員制のClubと違い誰でも入れる。しかし入り口は2つあり、労働者用と紳士淑女用とに分かれている。

ひとくちネタとしては、作者のドイルがオスカー・ワイルドに対して好印象を持っていたことだろう。2人して同じ雑誌に、ドイルは『四つの署名』を、ワイルドは『ドリアン・グレイの画像』を掲載している。『四つの署名』の中に出てくるショルトーは、ワイルドに似ているらしい(p.200)。

同書で残念なのは、現在のロンドンに関する知識が仮定されている点だ。ロンドンで勤務していた著者にとっては書くまでもないことのように思えたのかもしれない。ロンドンの鉄道網は複雑すぎて私には把握しきれないので、次のような興味深い記述に出会っても実感がわかない。

当時すでに地下鉄も相当程度発達していたにもかかわらず、ワトソンの記録ではホームズはたった1回、「赤毛連盟」事件が発生した1887年10月29日にベーカー街駅からオルダーズゲイト駅(現在のバービカン駅)まで地下鉄に乗っただけである(p.41)。

地図なり路線図なりを掲載してほしかった。さいわい今は便利な時代で、たまたま見つけた「シャーロッキアンの果てしなき冒険」を読めば、かなりのことがわかってしまう。

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2008-05-05

Link 看板英語

リコー製デジタル複合機の自動給紙装置には、印刷面を上にして給紙せよという旨の指示が数種類の言語で記されている。初めてそれを見たとき印象的だったのが、英語での指示が短かったことだ。「Face Up」の2語だった。

先日開店したブックオフ秋葉原店には、ご多分に漏れず開店日当日に足を運んだ。レジの2つ前に並んでいたオッサンが19万5850円の買い物をしていて、漫画喫茶でも経営しているのか、それとも神保町古書店主がセドリをしていたのかとか、いろいろ想像する。このように出来事としては楽しいこともあったものの、肝心の収穫は乏しかった。

サイン英語入門 しかし禍福はあざなえる縄。不完全燃焼気味に立ち寄った飯田橋東口店では、なかなかおもしろい本が見つかる。そのうちの1冊が、スコット・シェーファー『英語力がアップするサイン英語入門』(はまの出版、1997年)である。これはおもしろい。

構成は単純で、見開きの左ページに看板や掲示板の写真が載っていて、右ページに解説とコラムめいた内容が記されている。見開き完結型で、雑誌連載に向いた企画である。Amazonで調べてみると、似たような企画の本が講談社インターナショナルから2000年に、新潮社から2004年、講談社からは2007年に出版されている。

寸鉄人を刺す、簡潔で英語らしい表現に豊富に出会えるのが同書の魅力だ。たとえば

LAYAWAY: A small deposit will hold the item of your choice(p.42)

layawayは「取り置き」。小額の頭金を払えば取っておけるということを、こんなふうにいうのかと感心した。また、看板はともかく、掲示板に記される言葉はあくまで書き言葉だと、試着室に書かれている注意書きを見て思った。

Please return garments to fitting room attendant - Thank you(p.50)

clothingではなくgarmentsが使われている。もっともgarmentもCOBUILD3で頻度**扱いではある。

ミズーリ州のレストランに貼ってあったというシャレのきつい言葉。

UNATTENDED CHILDREN will be sold as slaves(p.178)

「奴隷に売る」! わが国でも、日が暮れても家に帰らず外で遊んでいると「子取りに連れて行かれる」とか「サーカスに売られる」などと脅されたものだが、同じようなものだろう。

Tags: 言語

2008-05-07

Link コンピュータ関連書籍の翻訳に何を求めるか

連休中に行なうべき作業のひとつに、RHEL 4.6で動いている某サーバーのPHPを4.3.9から5.xに更新することがあった。古いコードがけっこうあるので、それらのテストも必要だ。VMwareとCentOSでウェブ開発の環境をさっさと整える手順書(前編) に従って仮想サーバーを立て、そこでテストをする。VMwareを使ってテストする方法は前にもやったのに、思いつくまで1週間ほどかかったのが情けない。幸運はメモリ価格が下落していることで、一気に3GBにしてみた。これは安心感があって嬉しい。1GB使ってもまだ2GB。

ちなみにPHPの更新自体は、CentOS 4.6のextrasにyumの更新先を振り向けて、PHPだけでなくMySQLもPostgreSQLも一挙にアップグレードした。互換性を考えつつパッケージを作るのは手間だし、up2dateは嫌いだし、RedHatのサポートも不要だし、味噌汁は鰹出汁、とにかく無事に片付いて安堵する。

この2年間、言語を使う仕事の9割近くはVBAやVB6やVBScriptを利用してきたので、Web関係の知識が腐っている。これを改善すべく、この2日ほどはJavaScriptとAjaxの初歩を学習し、ついでに上の通り某サーバーがPHP5になったのを機にPHP5もお温習いする。人間の忘却力は大したもので、PHPでは文字列の連結に「.」ではなく「+」を使ったりしてハマる。

JavaScriptは言葉が物々しくて、敬して遠ざける感じで遠巻きに眺めていた。JSONなんて名前からして怖いと思っていたのだが、ただの便法とわかり拍子抜けする。いちばん勘違いしていたのがクロージャだ。私はクロージャと聞くと、ある集合を含む最小の閉集合という「集合と位相」の話をずっと想像していて、そんなことまで使うのか、とひとりでビビッていたのだった。

Ajax in action JavaScriptの学習に使った教材は、買ったまま放置していた『Ajaxイン・アクション』(インプレス、2006年)の付録Bである。JavaScriptの概要が30ページと短くまとまっていたので便利だ……と書きたいところなのだが、けっこう不親切かもしれない。また、はてな監修とのことだが、翻訳の日本語がよくわからない。たとえば、

プロトタイプはJavaScriptオブジェクトのプロパティであり、オブジェクト指向言語には同等のものは存在しません。関数とプロパティはコンストラクタのプロパティと関連付けることができます。すると、プロトタイプとnewキーワードがともに機能するようになり、関数がnewによって呼び出されると、その関数用のプロトタイプのプロパティとメソッドがすべて結果としてのオブジェクトにアタッチされます(p.605)。

は、私は最初の2文しか意味がとれない。さらに下の文章となると、着いていけなくなってしまう。

しかし、DOM要素上でクリックすると、Eventオブジェクトを引数として、またその要素自身をコンテキストオブジェクトとして伴いつつ関数が呼び出されます。このことを知っていると、特にオブジェクトベースのコードを書くときに、多くの悩みから解放されることでしょう。混乱の主な原因は、関数が異なるオブジェクトのプロトタイプにアタッチされている場合でも、DOMノードがいつもコンテキストとして渡されることです(p.618)。

日本語として整っていない文を読むのが苦手なのもあって(いちばんの理由は翻訳されていないことだが)、この1年ほどはコンピュータ関連書籍はほとんど米国アマゾンから直接買っている。技術書の英語はそう難しくないので、非実用的な英語運用力しか持たぬ私のような者でも読み通せるものだ。

そうして考えてみると、コンピュータ関連の翻訳書籍の価値は「さっさと読める」点にあるのではなかろうか。米国の教科書や解説書は、率直に言ってくどい。米国の算数の教科書は平均1000ページあるそうで、アメリカ人児童の数学力向上のためにはもっと薄くすべしという提言がなされているほどだ(National Mathematics Advisory Panel)。うんざりするような冗長な解説は圧縮して、なるべく薄く、軽くするような方向が望ましいと思う。

たとえば、次の段落があるとしよう。

How does object-oriented design differ from the more traditional procedural code? It is tempting to say that the primary distinction is that object-oriented code has objects in it. This is neither true nor useful. In PHP, you will often find procedural code using objects. You may also come across classes that contain tracts of procedural code. The presence of classes does not guarantee object-oriented design, even in a language like Java, which forces you to do everything inside a class.

ベタに逐語訳すると、こんな感じになるだろうか。

オブジェクト志向設計は、従来の手続き型コードとどのように異なるでしょうか。主要な区別は、オブジェクト志向のコードにはオブジェクトがある、というのは魅力的なことです。これは、正しくないだけでなく有用でもありません。PHPでは、オブジェクトを使用した手続き型のコードをよく見かけるでしょう。また、手続き型コードだらけのクラスに遭遇することがあるかもしれません。クラスの存在は、すべてをクラスの中で行なわさせるJavaのような言語であってさえ、オブジェクト志向設計を保証するものではないのです。

この段落は要するに、「オブジェクトやクラスがあるからといってオブジェクト志向だとは言えない」という話だ。それをここまで冗長に書ける才能には感心するけれど、上のような逐語訳の日本語は読みたくない。極端な話、簡潔さを優先するなら先の要約だけで済ませてしまってもいいと思う。せめて、次くらいの短さになってほしい。

オブジェクト志向設計は、従来の手続き型コードと何が違うのでしょうか。それはオブジェクトの有無だと答えたくなっても無理からぬことですが、完全に間違っています。PHPでは、オブジェクトを使用した手続き型コードは珍しくありません。また、クラスがあるからといってオブジェクト志向設計になっているともかぎりません。Javaのようにクラスを強制する言語でも同様です。

言うまでもないことだが、仕様書なんかはこんなふうに訳すべきではない。が、仕様書は原文で読んだほうがよいと思う。

Tags: 言語

2008-05-09

Link 分析的な学習態度

英語リスニング科学的上達法 書棚を漁っていると、山田恒夫ほか『英語リスニング科学的上達法』(講談社ブルーバックス、1998年)というCD-ROM付きの新書が出てきた。

個人的な経験を語れば、中学・高校での英語教育において、音声面での指導は非常にアドホックなものだった。発音や強勢は単語レベルが主であり、消失・弱化・連結・脱落・同化といったプロソディに関する系統的な話を聞いた憶えはない。そのわりに短縮形と「There is」「There are」の発音だけは強調されていた。おそらく最も役に立った音声指導は、小学5年か6年のときに英会話教室で習った文字と音との関係についてである。

同書は、いわゆる音声学(英語の音韻や韻律など)のほか、認知科学や音響学などの知見も紹介しつつ、さらに訓練ソフトまで付属させた贅沢な本だ。そのため300ページ弱と新書としては厚くなってしまい、また後半になるにつれ焦点がぼけてきている。「学習法」について述べた第4部を削除すれば、もっとスッキリとした構成になった。

以下、話を「LとRとの識別」という点に絞って見ていこう。

音声をフーリエ変換して、横軸に周波数を、縦軸に振幅をとる。すると、スペクトルにいくつかの山が見られる。そのピークの部分をフォルマント(formant)といい、周波数の低い順にF1、F2、F3……などと表わす。人間は、これらの組み合わせによって音韻を知覚しているらしい。

たとえばLとRとの識別では、F3が重要だという。F3の周波数が/r/の1kHz付近に対し、/l/は2.8kHz付近と高い。ところが、アメリカ人がF3を手がかりに聴き取りを行なっているのに対し、日本人英語学習者はF2を主に使っているという。

F2やF3では実感がわかないが、本に付属するソフトを使えば目で見えるのが嬉しい。F1とF2を組み合わせて母音を合成するソフトを使ってみると、英語やフランス語の母音の位置が日本語のそれとどう異なっているかが理解しやすい。

LRの識別この画像は、こうした合成音でLR間の連続した音声を作成し、どちらに聞こえるかをテスト(170問もある)した結果である。これを見ると、私はRよりもLと聞きがちなこと、Rが聞けていないことがわかる。もちろんアメリカ人は、中間部分以外は100%識別する。

自分自身の傾向がつかめたら課題に取り組む。付属ソフトには「RLリスニング訓練」というものがある。これは、lとrとのランダムな聞き分け問題が144問×4セット収録されていて、これを毎日やれという。結局は量をこなす必要があるわけだが、このように弱点を集中的に補強するほうが、ただ漫然と練習するよりも理にかなっていると私は思う。

ただし苦言を述べれば、このソフトのつくりは感心しない。LとRとの識別に絞るという点で分析的なのに、それが中途半端なのがもったいない。テストを重ねるうちに、私は無声子音+lrに弱いと気がついた。clとcrや、flとfrなどだ。逆に、冒頭や末尾のLR識別は難しくない。だからできれば「子音+lr」の訓練を徹底的に行ないたいのだが、そうした要求に対応できる仕様にはなっていない。

決定的にまずいのは、対立する音声が確かめられないことだ。たとえばplayとprayとがあって、正解はplayだとする。このとき間違えてprayを選んでしまった場合、どこが違うのかを確かめるためにはplayだけでなくprayの音声も聴けるのが望ましい。このあたりは、配慮が足りないと言わざるをえない。

もうひとつ挙げれば、マウス操作への過度の依存もよくない。LかRかを判断するために144×4=576回もマウスボタンを押しつづけていると、やがて指が痛くなる。さいわいボタンの移動がタブで行なえるので鍵盤操作が可能になっているが、LとRとか、無変換と変換とか←と→とか、鍵盤操作の可能性を検討すべきだろう。これがMacromedia Directorあたりで作成された「マルチメディア」教材になったりすると、そもそも鍵盤操作不可だったりするので、それよりはマシだが。

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2008-05-10

Link ptexの場所でハマる

ひさしぶりにLaTeXを使って、TEXMFLOCAL(c:/usr/local/share/texmf-local)以下に保存しているクラスファイル群が探し出せなくなっていることに気がつく。

> kpsewhich --var-value TEXMF
{c:/usr/local/share/texmf-local,c:/usr/local/share/texmf}

これは正しい。おかしいなあ……と作業に取りかかりはじめ、環境変数を入れたりtexmf.cnfの設定を変えたりして2時間ほどハマった。

ようやく、TEXMFLOCAL/ptexディレクトリをTEXMFLOCAL/tex/ptexとせねばならないことに気がつく。たぶんWeb2C-7.5.6からそうなったのだろう。数カ月前に7.5.6ベースに更新したまま、ずっと使っていなかった。

Tags: PC

2008-05-11

Link Deki WikiをCentOS4(RHEL4)に導入

MoonGiftの記事を見て以来、MindTouch Deki Wikiを試してみたいと思っていた。Deki WikiはPHP5、MySQL5、Apache2、Monoが必須のため長らく試せなかったのだが、この前RHEL4のyumレポジトリとしてCentOSPlusを指定してPHP5化を果たしたので、ようやく機が熟した。

検索してみると、CentOS 4.xやRHEL 4.xでのDeki Wikiのインストール失敗記を見かける。そこで、成功事例もあるということで報告しておくことにした。ただし、純粋なCentOS 4.6のほうは比較的スムーズに事が運んだのだが、RHEL 4.6から一部をCentOS 4.6化したキメラ状態のマシンでは少しトラブった。

大方針は、CentOS 5 Deki Wiki Package Installationに従うことにする。見れば明らかだが、MindTouchとしてはCentOSやRHELをyumでイントールする際にはCentOS 5を前提としている。しかしFedora向けのものもパッケージは同一のようだったのでCentOS 4に流用できるのではないかと考え、テストの結果可能であることを確認した。

まずMonoのインストールは、幸運にも公式サイトでyumレポジトリが用意されているので、それを入れるだけで済む。

# wget http://www.go-mono.com/download-stable/rhel-4-i386/mono.repo
# mv mono.repo /etc/yum.repos.d/
# yum install mono-complete

次に、マニュアルにある「Install dependencies packages」の欄では

# yum install wv links pdftohtml tidy html2ps

となっている。これらは必須ではない。おそらく正式なレポジトリとしては、pdftohtmlとtidyしか収録されていないのではなかろうか。linksはelinksとして収録されている。

話が脇道に逸れるが、Deki Wikiの記事をPDF化機能は、html→PS→PDFという変換経路をたどる。html2psはDAGに収録さている。ps2pdfはGhostScript(これはCentOSにあるはず)の一部になっている。linkはelinkを使えばよい。WVは、検索すれば見つかるはず。

ここまで済めば半ば終わったようなもので、マニュアルの「Set up MindTouch's YUM repository」以降に従えばよい。その後、/etc/httpd/conf.d/deki-apache.confを書き換える。具体的には、

ProxyPass /@api http://localhost:8081 retry=1

の「retry=1」削除すればよい。念のために

/usr/sbin/apachectl configtest

をしておいたほうが安全だろう。

CentOS 4.6では、以上でインストール画面を拝むことができた。しかしRHEL4をキメラ化したほうでは、そううまくはいかなかった。

Error: There was a fatal error during the install process -
some required configuration or libraries are missing.
Please install these libraries before attempting to install Deki Wiki.

なんのこっちゃというわけでソースを見てみると、(1)LAMPのバージョン、(2)PHPの設定、(3)あと忘れた、などを確認していて、そのうちApacheのバージョン(2.0.0以上が必要)判定で失敗している。ApacheはCentOS由来で問題ないはずなのに……というわけで、疲れてきたので/var/www/dekiwiki/install-utils.incの828行目、install_apps_version_check()内の

$return = fasle;

をコメントアウトし、チェックを無効にした。その後はCentOS 4.6の場合と同様にインストール作業をつづけることができた。

Tags: Linux

2008-05-13

Link 緯度と経度とクロノメーター

VOA Special Englishという、米国報道機関としては珍しい英語学習者向けのサイトがある。ニュース原稿を通常の2/3の速さ(約100wpm)で読み上げるのが特徴だ。ジャンル別にいくつかコーナーがあって、その中のExplorerという科学物の特集記事を私は好んでいる。最近では、4月1日付けの「The Story of Finding Longitude: It Was All a Question of Timing」がすばらしかった。

経度(Longitude)をいかに測定するか。18世紀まで、人びとは海洋で経度を測定する術を持たなかった。緯度は北極星を見ればわかるが、経度は星だけでは不十分で、時刻に関する情報がいる。イギリス王立天文台では16世紀から問題に取り組みはじめ、最初の40年間をフラムスティードが、次の40年間をハリーが担当し、月の軌道情報を収集した。そして1766年、ついにマスクリンが月・星の位置から経度を割り出す方法をまとめた。

ところが、この方法には実用面での欠点があった。面倒なのだ。経度の算出に平均4時間を要したらしい。そこでまったく別の角度から問題に取り組んだのが、イギリスの発明家ハリソンだった。彼は天体から時刻を得るのではなく、船内でも使える時計を作ればよいと考えた。(当時の時計は振り子時計で、揺れる場所では使えない。)いくかの試作器を経て、1757年に高精度の機械式時計が完成した。製作コストが下がるにつれ普及していき、1815年には5000台の時計が船内で使われることになったという。その高精度の時計は、クロノメーターと呼ばれる。

だいたいこんな内容である。この記事は、「Today, the solution to the problem is so common that it is difficult to understand that there was a problem at all.」(時計が身近すぎて、経度測定問題の存在を理解することが難しくなっている)と締めくくられている。私にはそのとおりで、長年ぼんやり考えていた疑問が少しずつ解消してきた。

たとえば大航海時代の航路開拓がどれほど危険なのかが、ようやく理解できた。東西の位置がわからないのに東西方向に船を向けるのだから、相当な勇気がいるだろう。インド航路はアフリカ大陸を沿うようにして回っているが、それも当然だ。また、伊能忠敬の地図が東西方向にずれている理由にも納得がいった。

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2008-05-15

Link 散策

方向音痴のくせに、見知らぬ場所を歩くのが好きだ。そこで見知った物を見つけたりすると、とても嬉しい。このまえ新宿・代々木近辺を移動していたら、石森プロを見つけた。これだけでも儲けものだと思っていたら、平田神社に出会う。予想どおり、国学者・平田篤胤を祀った神社だ。

宗教施設といえば、井の頭通りに沿って代々木上原あたりを歩いていると、突如としてトルコ風の建築物に出会う。東京ジャーミイと呼ばれるモスクだった。そのすぐ近くには古賀音楽博物館がある。古賀政男クラスだと記念館があっても不思議ではないかと建物を感慨深く眺めて視線をそのまま上にやったら、JASRACの文字が……。こんなシチュエーションが「徒然草」にあったなあと思いつつ立ち去る。

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2008-05-17

Link 複数台PCの作業環境

Windows Vistaでの検証用という名目で、ノートPCを1台買えることになった。例によってLenovo 3000で、N200の0769CBJにする。必要十分な機能を備え、直販価格で54,810円(期間限定5/19まで)。メモリを1.5GBまで増設しても6万円未満に収まるとは、底辺PCに慣れた身であっても驚きを禁じ得ない。なお、LenovoのメモリはDDR2のSO-DIMMながら専用品なので注意が必要。私はいつもトランセンドの直販サイトで購入している。

そういうわけで、PCが複数台ある場合に作業環境を統一できる仕組みを本格的に整えておきたい。同期させたいデータとして差しあたり思い浮かぶのは、(1)メール、(2)ブックマーク、(3)ホームディレクトリ、(4)付箋くらいか。

(1)はGmailに移行したので問題ない。

(2)オンラインブックマークという手もあるが、できればFirefox 3.0b5本来のブックマークを生かしたい。Google Browser Syncはブックマークだけでなく履歴やクッキー、パスワードまで保存する強者だが、あいにく3.0b5には未対応だ。そこでMozilla LabsのWeaveを使ってみることにした。

(3)は悩ましい。今まではPCごとにホームディレクトリを独立させておき、思い立ったときに2.5型外付けHDDを通じて同期させる方法だった。この方法の難点は、外付けHDDがかさばることだ。USBメモリにするか、あるいはネットワークで同期させるか。後者の場合には、外部のオンラインストレージを使うか自前で構築するか。外部については要調査。

(4)私のデスクトップは画像のないシンプルなものだが、付箋ソフトが常駐している。ごく個人的なメモで、「下水道局の対応は早い」とか「瓶は土曜日」とか「192.168.209.10」とか「We are 魚」とか、とりとめもなく書いてある。この内容はぜひとも同期させたいのだが、付箋のオンラインサービスはないだろうか。linoはブラウザ内でしか動かないので、魅力に欠ける。Googleの付箋やGoogle Docsと同期させる付箋紙ソフトがあれば便利かもしれない。

追記2008-06-19。(4)については、Yahoo! ウィジェットの中の「ノートパッド」がYahoo! ノートパッドと同期しており、複数PC環境でも同期が取れるようになっている。

Tags: PC

Link 最強オンラインストレージ「SugarSync」

ひとくちにオンラインストレージといっても、提供者によってサービス内容はわりと異なる。ここでは用途別に、次のように分類してみたい。

  • ファイル共有
  • バックアップ
  • 作業ストレージ

ファイルの共有や授受を目的としたオンラインストレージは、たとえばYahoo! ブリーフケースのように前世紀から存在した。ブラウザベースのアプリケーションが多く、容量は10MB〜10GBといったところだ。こうしたサービスは今後も残るだろうが、あくまで補助的な使用にかぎられる。

大容量ディスクの低価格化につれ増えてきたのが、バックアップに適したオンラインストレージだ。たとえばHPが4月にはじめたHP Uplineが典型で、専用のクライアントソフトをもち、予め決めておいたディレクトリや拡張子を自動的にバックアップする。用途が用途だから容量はずっと大きく、10GB〜無制限となる。なおHP Uplineはサービス開始早々に障害を起こし、やがて提供地域を米国内に限定した。

最後の作業ストレージというのは、実際のサービス提供業者はまだない。次代のオンラインストレージの姿として、勝手に予想したものだ。

先に挙げた「ファイル共有」や「バックアップ」は、あくまで作業ファイルがPC内やLAN内にあることを前提としている。もう少し広くいうと、従来型の階層ディレクトリシステムが目に見えるかたちで存在している。PCやLAN内のファイルが原本で、オンラインストレージのファイルは複製だ。

将来的には、主従が逆転するだろう。iTunesのようなUIをもったファイル管理ツールがあって、保存先はオンラインが標準になっている。フォルダはプレイリストのような抽象的なもので、ひとつのファイルが異なるフォルダに属してもよい。PCのディレクトリは一時記憶とバックアップのために使用される。将来のOSでは、ファイルシステムまで隠蔽の対象になりうる。

もちろん、たとえば開発者がソースコードを管理するといった場合には、ディレクトリ構造を意識せざるをえない。ただし、そちらの面ではSubversionなどレポジトリ式の管理ツールがすでにあるので、大きな問題にはなるまい。利用者のPCスキルを考えても、どうにでもなる。

むしろ厄介なのは、デジカメなどの外部メディアだ。画像がつまったSDカードを入れたとき、そのファイルシステムを見せるべきか。おそらくiTunes起動時にCD-ROMを挿入したときのようにファイルを取り込む形になると思うのだが、このように従来のファイルシステムが顔を出すときに折り合いをどうつけるか、どのようにシームレスにするかは設計上大事な課題だろう。

以上のような問題意識をもって、ここ数年で現れたオンラインストレージを評価してみたい。まずはダメなものから2つ。

マイクロソフトが今年2月に正式公開したのがWindows Live SkyDriveである。信じがたいが、このサービスは現時点では大容量のYahoo! ブリーフケースでしかない。高度なUIをブラウザ上で実現しようとActive X Pluginを使用しており、例によってIEでしか使えない。どうせWindowsに限定するなら.NETやWPFが使えるだろうし、そもそも今ごろブリーフケースを作る発想が古すぎる。私はマイクロソフトがわりと好きなので、こうした状況を見ると本当に心配になってくる。

また、リコーが5月12日に正式公表したquanpという不自然な綴りのサービスも試してみた。これは.NET 3.0が前提であり、3Dインターフェースなど目立つ部分が国内メディアでも取り上げられているが、アップロード・ダウンロードなど基本的な発想がブリーフケースのままだ。UIはうるさくて、かつてDirectorで作られた「マルチメディア」製品を彷彿とさせる。このままでは技術者の自己満足で終わりかねないので、がんばってほしい。

ほかに使えるサービスはないものかと探した結果、現時点で有望なサービスは2つあった。1つはMozy、もう1つはSugarSyncという。前者はバックアップに特化したツールで、詳しくは長谷川恭久氏の記事を参照されたい。バージョン管理までやってくれ、容量無制限で月額4.95ドルだから、人気を博すのも無理はない。

Mozyがバックアップに特化しているのに対して、SugarSyncは「作業ストレージ」の領域にまで入りつつある。日本で紹介された記事はTechCrunchの翻訳記事しかないみたいのなので、微力ながら宣伝したい。はっきり言って、マイクロソフトはFolderShareのように買収したほうがいいのではないかと思った。

SugarSyncはPCやMacはおろか携帯機器との同期をも念頭に置かれたサービスだから、クライアントソフトであるSugarSync MangerのGUIもそれを前提にしてできている。ちょうどメールソフトに複数のアカウントを登録したようにコンピュータが表示される。各PCが階層のトップレベルで維持されており、ファイルが統合されているわけではない。これが現実的な解だろう。

ちょっと感激したのは、Explorerと完全に同期している点だ。SugarSyncのウィンドウ内で書類を開いて編集し、閉じると、ローカルPCのほうもきちんと更新されている。こうでなくてはいけない。

「作業ストレージ」的な部分は、Magic Briefcaseと呼ばれる機能にある。SugarSync Managerをインストールすると、ホームディレクトリの直下に「Magic Briefcase」という名前のフォルダが作られる。これは言わば全PC共通の領域で、SugarSync Managerがインストールされた全PCで自動的に同期がかかるようになっている。私はここを作業ディレクトリにすることとした。

複数台のPCやMacを使っている方、ぜひいちどSugarSyncを試してみてほしい。45日間の試用期間があり、10GBまでは年間24.99ドル。30GBで年間50ドル。Mozyよりは若干高い(またMozyは2GBまでなら無料)が、それだけの価値はあると思う。PCが1台なら、Mozyは最適なバックアップツールになるだろう。

Tags: PC
本日のツッコミ(全25件) [ツッコミを入れる]

Before...

Link JustinFlus [Ever since the area of expertise is normally ever growing,..]

Link JustinFlus [It is precise. You simply can't get rich without any effor..]

Link Gekr [精准医疗又叫个性化医疗,是指以个人基因组信息为基础,结合蛋白质组,代谢组等相关内环境信息,为病人量身设计出最佳治疗方..]


2008-05-19

Link 下水道局の対応は早い

近ごろはfaviconを備えたWebサイトが多くなって嬉しい。Webに馴染みのない方のために補足しておくと、faviconとはブラウザのアドレス欄の左に表示される小さなアイコンのことだ。IEのお気に入り(Favorites)に登録するときにWebサイトの目印となるべく採用されたことが名前の由来である。

私はアイコンが好きで、MacのSystem/FinderやMacPaintのアイコンを手がけたSusan Kareを尊敬している。(最高傑作はSystem 7.xまでのゴミ箱だと思う。)近年はアイコンの寸法が大きくなるにつれ写実的な画像が大きくなり、物足りなさを覚えていた。そこへきてfaviconの普及があり、再び小アイコンが日の目を見ることになった。

FirefoxのブックマークツールバーFirefoxのブックマークツールバーには、よく参照するWebページを右図のように登録している。faviconが目印なので、「日記」とか「報道」とか名前はかなりいい加減である。(GmailやGoogle Calendarなど頻繁に参照するページについては、Speed Dialで短縮キーを登録している。)

画像の中に「降雨」とあるのは東京アメッシュである。このサイトは、Ajaxを備えた今様なページなのに、faviconがない。もったいないと思ってメールを送ったら、その日のうちに返事があった。もともとは一般向けでないものを転用したので技術的に困難……アイコン1つで大げさな話だが、要するに面倒なのだと思う。

しかし返事が早いのはすばらしいし、利用者の声を聞く耳を持っている事実を示している。東京アメッシュをお使いでfaviconがあるとよいと思った方は、熱い要望を送ってほしい。

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2008-05-20

Link Word 2007は意外によい

4月からMicrosoft Office 2007を使用している。主たる関心はExcelにあったのだが、近ごろはWordもわりと使う。ぜんぜん期待していなかったのだが、Word 2007に対して私はけっこう好印象を持った。

マイクロソフト社製品のUIの変遷について語ると、Windows XPにしろWindows Vistaにしろ、表面的には現代的な雰囲気を装っていても、1段深い階層に入って詳細設定に触れるとWindows 95以来の画面設計に戻ってしまうのが残念だった。

これに対して、Word 2007はかなり斬新に変わっている。特に設定関係が「Wordのオプション」という1つの項目にまとまり、ようやく見通しがよくなった。またTeXを参考にして作られたという新しい数式エディタは、なかなかの出来である。大きな画像ファイルを挿入すると、段の幅に応じて画像が自動的に縮小されたときには舌を巻いた。

毀誉褒貶の一定しないリボンについては、Wordに関しては比較的うまく機能しているように見える。たとえば下の画像はデフォルトのままだが、

Word 2007のリボン

グループが左からクリップボード・フォント、段落、スタイルと、だんだん大きな単位になるように整然と配置されている。スタイルはもっと日本語文書の実情に合わせて変更してほしかったのだが、それは贅沢すぎるかもしれない。

新フォントでは、CambriaやCalibriは普通に使えそうだ。大穴がコンソール用の等幅フォントConsolasで、かなり気に入ってしまいPoderosaでの標準フォントに指定している。

Tags: PC

2008-05-22

Link プロ仕様と引き出し式

いつも通っている食料品店に見慣れぬ食パンが並んだのは、今月初めのことだった。パンの袋にはゴシック体で「プロ仕様」と書かれている。手にとって調べてみると、販売元は都内で有名な食肉卸店だ。プロ仕様のわりに値段は108円の煩悩価格で、さっそく購入してみる。プロの味は、食べてからのお楽しみだ。

翌朝、家のオーブントースターレンジに食パンを2枚置く。トースターレンジは容積15Lで広くなく、食パンを2枚並べると壁に当たることがあるので、少し重ねて並べることにしている。

ところが、例の食パンは余裕をもってトレーに並ぶ。重ねる必要はまったくない。そこで、プロ仕様とは一回り小さいことだったのかと了解する。見ただけでは大きさの違いはわからない上、原材料費も節約できる。さすがプロ。意表をつかれて気に入ったので、それ以来見つけるたびに買っている。2週間に1度ほどしか出会えないのが惜しい。

もうひとつ、先月購入した中で気に入ったものがある。イヤホンの延長コードを買おうとして家電量販店の棚で思案していたら、巻き尺のようになっている製品を見つけた。箱には「引き出し式」とある。長さは可変でなくてもよかったのだが、安かったし便利そうだったので、ためしに買ってみた。

家に帰ってコードを適当な長さに引き出してみる。音も問題ない……のだが、使い終わってコードを巻き取ろうとしたときに、重大な事実に気がついた。巻き取れない。ボタンも何もない。説明書にも、コードの巻き取り方法は書かれてない。

そのとき私はようやく「引き出し式」というネーミングの真意を理解した。出したら出しっぱなしで戻せない。たしかに引き出し式だ。この名前を発案した才能に敬意を払い、今でも使いつづけている。

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2008-05-23

Link ウェブ知識のブラッシュアップ本

最近見かけた割とまともなWeb制作入門系の本」という記事(あーありがち)を読んでいて、

HTML だけとか HTML + CSS だけとかを扱う本は多いが、それだけでは当然 Web の作り手としての知識には十分でない。なのにこういう本が少ないのはとても不思議。

という記述に膝を打った。たしかにその通りで、数年前にMovable Typeを利用した某サイトの制作を外注したとき、メニューの画像形式がすべてJPEGになっていたのには驚かされた。JPEGの原理はともかく、画像形式の向き・不向きくらいはプロなら当然把握していると思っていたからだ。

私自身がこうした知識をどのようにして得たのか振り返ってみれば、体系的なものはシーゲル『Webサイト・デザイン』(日経BP社、1997年)だった。当時はテーブル全盛、GIF全盛、216色への減色推奨といった時代で、十年は一昔といった感慨がある。ちなみにシーゲルはスタンフォード出身で、クヌースのもとでMetafontの開発に参加し、Eulerフォントをプログラミングしている。TektonやZapfinoの開発も手がけたそうだ。

XHTML+CSS虎の巻 Web制作入門書は前述のブログで紹介されているので、ここではむしろ、90年代にWeb制作の基本を身につけたもののXHTMLやCSSに乗り遅れてしまった人たちに最適な書籍を紹介したい。今年の初めにジュンク堂で見つけて購入し、ぜひ紹介したい思ったまま忘れていた。その書は大藤幹『XHTML+CSS虎の巻』(マイコミ、2007年)という。

本書は、XHTML+CSSを扱う上でのコツを231ページにまとめたコンパクトな書籍だ。この短さがよい。章立てはガイドライン、ハウ・トゥ、Q&A、トラブルシューティングの4章立てで、戦略と戦術、原則と例外とが切り分けられており、わかりやすい。「○○のテクニックは数年前には流行しかけたが今は廃れた」など、2007年半ば時点(IE7まで動作確認対象に含まれる)での最新のトリックも含めて解説された上質の本だ。

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2008-05-24

Link We are 魚

10日ほど前から利用しているシェルがある。このシェルはすごい。すごさはzshに匹敵するが、方向性はぜんぜん違う。zshがF1なら、こちらはAT車と言える。名前をThe friendly interactive shell――fishという。RHELやCentOSでは、Dagにyumのレポジトリがある。このシェルをうるめネット技研で知り、速攻でインストールした。

どれだけフレンドリーでインタクラティブかは、LWN.netの記事を読んだだけでも十分に感じられるかもしれない。補完でmanまで自動表示させるなど、富豪的ソリューションがシェルにも到来したのだと思わされる。

fish付け加えて述べれば、「cd /etc/httpd/conf.d/」したあとでのプロンプトの芸の細かさには感嘆した。

「/e/h/conf.d」と、階層の浅いところは1文字で表示する。たしかにこれなら同名のディレクトリが複数あっても区別がつくし、フルパスで表示させたり途中を「...」としたりするのに比べてエレガントだ。

Tags: Linux

2008-05-27

Link わからんム

初めてTOEICを受けた。

これまで非実用的な英語ばかりに関心を向けてきたのを反省している。ヴィクトリア朝の英語は少しわかるようになった。だが、辻馬車にもいろいろあってhansomだったら1頭立てで2人乗りだとか、opium denはアヘン窟だとか、現代では使う機会がまったくない単語を憶えるよりは、もう少し業務に近い英語を憶えなくてはならない。

初めてなので素直に感想を述べることにすると、リスニングが聴き取れない。思えば私は英語会話をほとんど聴いたことがなく、ニュースから流れる一方向の英語ばかりに耳を傾けていた。ニュースでは疑問文がほとんど出ないし、短縮形もめったに使われないし、固有名詞が内容の推測を助けてくれる。しかしTOEICは正真正銘の話し言葉で、「わからんム」状態。

リーディングのほうは、TOEIC対策サイトなどを読むと時間配分に気をつける旨よく書かれていて念頭に置いておいたのだが、いざ受験してみると20分ちょっと余った。読解の正確さはともかくとして、あまり時間を気にする必要はないみたいだ。時間が余ると見直しに時間が割けるので、ミスの多い人間には助かる。問題の題材は多岐にわたっていて、けっこうおもしろい。個人的には、庭師からの請求書に対して請求ミスを指摘する手紙が参考になった。

大学入試は各大学がいちいち英語の問題を作るより、TOEICのスコアを使ったほうが楽ではないだろうか。高スコアは必ずしも高い英語力を意味しないが、低スコアは低英語力に直結する。つまりTOEICは、下を切る道具としては有効に機能すると思う。言ってみれば足切りだが、科目としての英語など足切り用途で十分だろう。もちろん英検でもいいけれど、英検は受験料が高い。

ちなみにTOEIC DAA 2006のp.7には英検取得者との相関スコアが記されていて、2級が540点(Listening 306、Reading 234)、準1級が769点(L413、R356)、1級が950点(L495、R455)だそうだ。英検1級となるとリスニングは全員満点なのだなあ。

今後もTOEICは定期的に受験しようと思うがTOEICのための試験勉強をしたくはないので、適切な英語会話の教材がないか先達に尋ねてみた。師曰く、NHKの「やさしいビジネス英語」を聴き続けるのがよい、と。

同番組は現在は「実践ビジネス英語」と題名が変わっている。NHK外国語講座のページでは音声ファイルが取得できる(しかも63kbpsのWMAファイルでラジオより高音質)ので、費用をかけたくなければ音声ファイルをダウンロードするのがよいと思う。

やさしいビジネス英語 私は上の事実に気がつく前に、杉田敏『決定版やさしいビジネス英語』(日本放送出版協会、2002年)を買ってしまっていた。書籍版の付属CD-ROMは一文単位で聴けるなどの工夫がこらされているので損にはならない、などと自分を慰める。

「やさしいビジネス英語」は、世間で言われるとおり看板に偽りありで、やさしくもなければビジネス英語でもない。ヴィネット(vignette)を数本消化した段階での内容から言えば、「高学歴で民主党支持のアッパーミドルたちが休み時間に繰り広げるやんごとなき英会話」といった感じがする。知らない言いまわしが数多く出てくるので、勉強になる。

Tags: 言語

2008-05-30

Link 本当は過酷な絶対評価

待ち合わせの時間つぶしに本屋に寄ったら、苅谷剛彦+増田ユリヤ『欲ばり過ぎるニッポンの教育』(講談社現代新書、2006年)が目に止まったので、買ってみる。

欲ばり過ぎるニッポンの教育 わが国の教育論議は、安倍元首相に典型的に見られたように理念が先走った空論であることが少なくない。実装に際して必ず発生するトレードオフや機会費用が見落とされていることが致命的で、議論以前だと思って見つめていた。苅谷先生は「いまや、教育を語る際に、経済の言葉が大手を振っている」(p.89)と言うのだが、そうなってしまった責任の一端は教育学者にもありはしないか。

仮にノートパソコンがほしいと思って必要条件をリストアップしたとき、画面の大きさは15インチ以上で本体寸法はB5版以下、という欲求が両立不可能なことは明らかだ。本体よりも大きな画面は搭載できない。パソコンにかぎらず、車にしろ家にしろ、なんらかの財を取得するときには諸条件を吟味しつつ、予算と相談しながら選択を行なう。

ところが教育サービスは目に見えないためか、たとえば「小学校に英語教育を導入したい」という欲求はマスコミなどで伝えられても、そのために必要な負担は語られない。英語関連予算のために税金が5000円上がってもいいとか、英語を新設するかわりに国語の時間を減らしてもかまわないとか、そうした話は出てこない。教育にかけられる時間や予算に制約がある以上、本来は避けては通れないはずなのだ。

トレードオフを顧みない欲求のため、教育サービスはどんどん膨れ上がってしまう。これを苅谷はポジティブリスト(p.45)と呼んでいる。ときどき習い事で1週間がつぶれてしまっている子供を見かけることがあるが、それと同じことが公教育でも起きる。なんだか、昼時の健康情報テレビ番組で「ガンを防ぐには○○がいい」「認知症予防に△△」「高血圧に××」……などと紹介される食品を食べすぎて肥満になる様を想像してしまう。

驚いたことに、いま首都圏において、インターナショナルスクールで英語を学ばせる家庭よりもさらに「先進的」な家庭は、子供を華僑系の学校に通わせるのだそうだ。そうすると、英語だけでなく中国語も学べて将来さらに有利になる。おまけに華僑系なので、かなりみっちりと勉強をさせられる。2年前からは選抜試験が行なわれるようになるほど人気なのだという。

さて、苅谷先生自身は10年以上前から現実に基づいた議論をしているので、『大衆教育社会のゆくえ』(中公新書、1995年)のあたりから著書を読ませていただいていた。今回の本は対談なので内容量は多くないのだが、それでも考えさせられるところはあった。

たとえば、60年代の日本社会は青少年の諸問題を学校に転嫁することを選択した、という主張。戦前では複線だった教育制度を単線化し、50年代に60%だった高校進学率を97%にまで高めた結果、学びたくない人まで学ばせる制度ができた。これにはデメリットもあるが、青少年の問題を警察が直接扱う前に学校が非行の段階でとどめることによって社会参入を容易にし、20代での犯罪率を低くすることに成功している。「僕らは日本の教育が悪い悪いというけれど、その分、社会の問題を少なくしている」(p.106)というのだ。これにはなるほどと思った。社会問題を学校に転嫁する方向は、その後も取られつづけてきたのかもしれない。大学院重点化、ロースクール、薬学部6年制などなど。

もうひとつは、中学校での通知表が相対評価から絶対評価へと変わったわけだが、実際には個別評価にすぎないという点(p.183)。本当の意味での絶対評価には厳格な基準が先にあるので、相対評価より過酷なものだ。ところが我が国では絶対的な基準がない。これは学力差の顕在化を忌避する国民性から考えれば納得がいく。

たとえば中学卒業段階の学力基準を決めて認定試験を行なう欧州では、不合格者に対して「あなたには高校に進学する能力はない」と宣告するかたちになる。これは絶対的な基準に基づくものだ。しかし高校進学率97%の日本では、そういうかたちの宣告はなされない。底辺高と呼ばれる高校では中学校の復習みたいな授業が行なわれるわけだが、建前では高校の授業ということになっている。わが国の社会はそういった「やさしさ」を選択したのだが、それにはコストがかかっていることは、あまり意識されていない。

本書は書名だけでなく内容も「欲ばり過ぎ」なのか、話題がぽんぽん飛んでいくのだが、対談なので構わないだろう。フィンランドやスウェーデンでの実情も語られているので、手に取ってみるのも悪くないと思う。

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2008-05-31

Link スーパーアンカーEPWING化

学研の『スーパー・アンカー』英和・和英辞典――特に和英は異色の学習辞典として知られている。このソフトウェア版が1980円の処分特価で販売されていたので、数日前に購入した。

例のごとく付属の字引ソフトが圧倒的に使いにくいので、データをEPWING化する。ありがたいことにスーパーアンカー変換スクリプトとしてRubyスクリプトが公開されているので、基本的にはそれを使えばいい。

さて、説明書にあるとおり、英和辞典には発音も12000語ほど含まれるのだが、音声ファイルはそのままでは取り込めず、変換する必要がある。これにはwavextを使うとよい。

先達に倣って、私自身が使うために作った簡単な音声ファイル変換スクリプトも公開しておく。必要な方は、anchor_wavtrans.vbsをダウンロードされたい。ファイルをテキストエディタで開いてwavextや出力先の指定をしたあと、ダブルクリックで実行。

Tags: PC


プロフィール

渡辺 慎太郎(na@10days.org)

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