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十日日記


2010-03-07

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わたしの外国語学習法 ロンブ・カトー『わたしの外国語学習法』(米原万里訳、ちくま学芸文庫、2000年)を読んだ。もともとは1981年に翻訳・出版された書籍を文庫化したもので、著者はハンガリー人。ヨーロッパ系言語14言語に加え、中国語と日本語とをあるていど習得している。外国語学習法本の古典と言ってもよいかもしれない。

漫然と書かれているし指南内容は常識的なものなので、本書から学んだ事柄は多くはない。著者は最低限の学習密度として週12時間を掲げているし、「あまりにも根気のない人が多すぎる」とも述べている。

学校教育において必須となるロシア語教育がどうも功を奏していない原因は、……(中略)……ロシア文字のせいなどではありません。……教育法のせいでもありません。……ロシア語そのもののせいでもありません。……学習に費やされる時間量が、しっかりした、着実な知識の習得には、不足していることが多いのです(pp.66-67)。

発音に関しても、「聞く」だけではダメで、ソルフェージュのような基礎的訓練が必要だと説く。

本格的に外国語の発音を習得しようと考える者は、丹念に《ドレミファ練習》をしなくてはなりません。そうやって、母国語にはない音声や音声の組み合わせ方の練習をするのです。……まず何よりも、発音の違いが語の意味をも変えてしまうようなものに取り組むのです(pp.114)。

外国語はいかにすれば早く上達できるか。「結果=(時間+意欲)÷羞恥心」と著者が定義しているのには納得した。完全主義で自意識過剰な者は言語習得に向かないのだ。男性よりも女性のほうが向いているという著者の指摘は当たっているだろう。

私自身は、本書を通じて知った当時のハンガリーの言語を巡る状況がおもしろかった。一例として、次の文を挙げてみる。

前世紀の半ばまでラテン語を公用語と定めていたハンガリーでは、……高位の貴婦人たちは、夫たちが、おのれの身分を思い知るが良いと言わんばかりに、これ見よがしにラテン語で《議論》し始めると、取り乱してしまうほどに悔しがります(p.51)。

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