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十日日記


2010-11-04

Link XAMPP 1.7.3 for WindowsのPHPとSSH2関数

結論:XAMPP 1.7.1を使用すべし。XAMPP 1.7.3 for WindowsにはSSH2関数用のDLLファイル(php_ssh2.dll)が含まれていない。また、DLLを他の場所から入手しても現行のWindows版で公開鍵認証を行なうとPHPが落ちる。PHP 5.2.9で問題ないなら、あえてXAMPP 1.7.3(PHP 5.3.1)を使わずXAMPP 1.7.1を使うのがよい。

PHPでSSH2関数具体例)を使う必要が生じた。実行環境(Ubuntu 10.04 LTS Server)の設定は支障がなかった(php-libssh2をapt-get installするだけ)のだが、開発環境(XAMPP 1.7.3 for Windows)の設定ではまる。XAMPP配布元であるApache Friendsの掲示板に書いてあるとおり、XAMPP 1.7.3にはSSH2関数用のDLLが付属しないからだ。

先にリンク先を掲げた掲示板では、誰かがPHP 5.3.1(VC6)用のphp_ssh2.dllを公開してくれている。このファイルを使ってSSHのパスワード認証が行なえることは確認したのだが、公開鍵認証を行なうと何も出力しなくなる。この点についてはPHPマニュアルにコメントがしてあって、

The PECL ssh2 extension is not able to use (at least) the pubkey authentication correctly, as well as it will crash at the point where the connection is closed because of the wrong functions being used under windows.

という。先の掲示板には、VC9でコンパイルされたDLLファイルをバイナリエディターで書き換えればXAMPPでも使える――というような話も挙がっている。私の場合、PHPの開発環境は5.2系で十分なので、素直にXAMPP 1.7.1にダウングレードした。

Tags: Dev

2010-11-05

Link 思考の深さとタスクの範囲

ネット・バカ ニコラス・G・カー『ネット・バカ』(青土社、2010年)を読んだ。邦題は扇動的だが、書かれている主張はわりと穏やかで、インターネットというメディアが私たちの思考様式に与える影響について論じたものだ。ネットに慣れるとある種の感覚は鋭敏になる一方で、注意が散漫になり深い思考ができなくなると主張している。超マルチタスクなネットにはまると気が散りやすくなるということで、話の内容自体は目新しいものではない。

おもしろいと思ったのは、主張の根拠として脳の可塑性を援用している点だ。脳がある活動に関わると、それに関連する部分は強化される半面、使われない部分は弱くなる。たとえば読書には「飛ばし読み」と「熟読」との2つのモードがあるうち、ネットでは「飛ばし読み」が支配的になりつつある。この結果として上達する認知スキル(e.g. 必要な情報を素早く見つけ出す)もあれば、低下する認知スキル(e.g. 対象に没入して読解する)もある。

ネットによって引き起こされる注意散漫の原因は、多種多様な刺激が飛び込んでくることにある。一例として挙がっているのがハイパーテキストによる教材で、リンクの数が増えれば増えるほど学習能率は悪くなる。これは私の推測だけれど、たとえリンク先に遷移しなくても「クリックすべきかどうか」と一瞬でも頭に浮かぶだけで集中を削ぐ効果はあるだろう。

その一方で、目的に特化した単純な道具の使用は学習を妨げなかった。米国の数学教育に電卓が導入されたときに保護者の懸念は少なくなかったが、数学力の低下は見られなかったという。この話は示唆的だ。教室に持ち込むべきは5万円のiPadではなく3000円の関数電卓である。Kindleは比較的害が少ないが、リンクをすべて非表示にするようなモードがあるとよいだろう。

本の中では「読むこと」に重点が置かれているけれど、道具やメディアの変遷による「書くこと」の変化についても興味深かった。たとえば、19世紀までの往復書簡で書かれたような手紙の文章はEメール時代には書けないという主張は虚を突かれた気がした。また、ニーチェやT・S・エリオットがタイプライターの導入後に文体の変化を自覚した点も興味深い。

読書中に連想したことがあって、それはタスクのスコープについてだ。たとえば車の運転という1つのタスクは、ハンドル操作やミラー確認など小さなタスクを複数組み合わせたものだ。慣れないうちは、それぞれが独立したタスクだろう。それがいつの間にか統合される。

人がマルチタスクではないなら、タスクのスコープを広げてパッケージ化すると集中力を切らさなくて済むかもしれない。私の学生時代にはMule(Emacs)で何でもやってしまう人が周囲にいたけれど、あれもタスクのパッケージ化だったのだろうか。

その他ネタとしてメモ。

  • 新聞や蓄音機の登場の際にも本の絶滅が喧伝された。
  • 初期近代ではCommonplace bookと呼ばれる備忘録が教養人のあいだで重要であった。
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2010-11-11

Link FreeNASは便利

ほとんどSambaによるファイルサーバーとしてだけ使われていたPentium III級のLinux機が老朽化し、不良セクターが見つかるようになった。折しも不要なXeon搭載機があったため、こちらに2TBのHDDを2台入れてRAIDを構成し、Linux機との入れ替えを検討する。

今回、OSにはFreeNASを選んでみる。このOSはFreeBSDを基盤にしてNASの使用に特化して作られたもので、CD起動が可能になっている。全設定がブラウザーから行なえる上、設定を単一のXMLファイルとして保存したり読み込んだりできる。起動をUSBメモリーなどの外付けディスクに追いやることによって、内蔵のディスク領域をすべてデータ用に使えるわけだ。

USBメモリーへのインストールは腹黒.comの記事が参考になる。とても簡単で、10分ほどで済む。設定画面も日本語化されており、特に迷うところはなかった。

laggを使ったNICの集約も、マウス操作だけで行なえる。あいにく手元にはIEEE 802.3ad対応のスイッチがないので、モードはロードバランスにしている。

唯一はまったのはiSCSIだ。(具体的な手順はおーたけ日記の記事が詳しい。)FreeNAS機をiSCSIターゲット(仮想SCSIディスク側)にしてWindows 7機からアクセスしようとするのだが、認証に失敗する旨のエラーが表示される。設定方法が悪いのかとしばらく悩むも、結局FreeNASのシェルスクリプトに問題ことがわかる。タイミングのいいことに、その事実に気づいた前日にFreeNASが0.72.5543に更新されていた。OSを更新して解決する。

iSCSIのパフォーマンスiSCSIに興味を持ったのは、「Windows 7をディスクレスで使う」というブログ記事を夏に読んだときからである。つづく「iSCSIとHDDのベンチマーク」という記事では、Windows 7のパフォーマンス評価においてディスクがローカルディスクと同じスコアを出していると報告されている。記事はRAID 5の構成だが、RAID 1構成であるXeon機で試したところ、書き込みもかなり速いことがわかる。この数値には、かなり驚いた。

ちなみに、OSのアップグレードは至極簡単だった。CD-ROMから起動して、アップグレードを選べばよい。ただ、その間はサービスを停止させなくてはならないので、24/7の運用が必要な場合には少し困るだろう。

Tags: Admin

2010-11-12

Link Windowsのダイナミックディスクについて学んだこと

2台のHDD(容量は250GB)でソフトウェアRAID(ダイナミックディスクのミラーリング)を構成しているWindows Server 2003R2機がある。パーティションの内訳はCドライブに12GBで、残りはすべてDドライブとなっている。12GBという割り当てはセットアップ当初は妥当だったのだろうが、今となっては手狭だ。なんとかしてCドライブの領域を拡大できないだろうか。

この問いのポイントは、2つある。

  • ボリュームがダイナミックディスクであること。
  • パーティションが複数あること。

系統的な理解のためには「マルチブート/デュアルブートのすべて」が役に立つ。私はWindowsのソフトウェアRAID(ミラーリング)について無知で、MBRからOSの読み込みまでがどうなっているのか漠然と疑問に思っていた。改めて、MBRは片側のHDDから読み込まれることを確認する。Windows Server 2003を使って実際にダイナミックディスク(ミラーリング)を行なう手順については、「システムディスクのミラーリング」「ミラーボリュームの回復試験」(九龍堂雑録)が詳しい。

ベーシックディスクからダイナミックディスクへの変換が容易であるのに対して、逆は困難だ。TechNetの「ダイナミック ディスクをベーシック ディスクに変更する」には、変換するパーティションのデータがすべて削除されると書かれている。これに対して、「データを残したまま、ダイナミックディスクをベーシックディスクに変換する方法」には、データを保持したままの変換について詳しく書かれている。ディスクをセクター単位で編集できるエディターを使う、細心の注意を要する作業となる。Three ways to convert dynamic disk to basic diskというページは問題の概観に向いている。

パーティション管理ソフトウェアは巷にいくつかあるものの、ダイナミックディスクに対応したものは多くはないし、たいていは有料である。ざっと見た中では、EASEUS Partition Master 6.5.1 Server EditionDynamic Disk Converter Server Edition 3.1がダイナミックディスクからベーシックディスクへの変換を安価かつ容易に実現できるソフトウェアのように見えた。

最初の問いについては、いったんDドライブの内容をiSCSIのディスクに移してからパーティションを削除し、そのあとでCドライブの領域を拡張することにした。

Tags: Admin

2010-11-13

Link 東京低地に暮らして

台風14号が関東地方に接近した土曜日、吉祥寺に出かける用事があった。約2カ月ぶりに訪れた吉祥寺駅はアトレの開店によって様変わりしている。国立にあった神戸のドーナツ屋「はらドーナッツ」もアトレに店舗を構えていたので、お土産に買っていく。ここのドーナツは新宿のクリスピー・クリーム・ドーナツの対極にあるような素朴な味で、とてもおいしい。また、閉店した伊勢丹のあとにはジュンク堂が入ったのだそうだ。

亀戸に転居して1年が経つ。それまで私が都内で住んだことがあるのは国立市と中野区とで、ほとんど多摩地域――それも中央線沿線しか知らなかった。実際、秋葉原から千葉寄りの総武線についてはほとんど無知だったし、総武快速線に至っては存在に気づいていなかった。そのような者が多摩から東京低地帯に移り住むと、東京都内の地域差に気づかされる。大阪でも北部と南部とで風俗に違いがあるので、それと同じことだ。

このあたりは文化的には恵まれているとは言えない地域だ。下町は下町でも柄が悪い部類だと思う。警視庁の犯罪発生マップで粗暴犯の頻度を確認しても、それなりに多いことが見て取れる。近所の新刊書店は蔦屋で、その品揃えはジュンク堂とは比較にならない。地元のブックオフの陳列棚を見るとその土地の教養度がわかると誰かが述べていて、妙に納得する。新宿、渋谷、池袋、上野・浅草と並ぶ副都心として錦糸町・亀戸があるのだが、今となっては冗談のようだ。

その一方で、路線密度が大きいため移動の利便性は高い。鉄道網の充実は、山手線の東西では東側が圧倒している。日本橋や銀座・浅草・秋葉原といった地域が山手線の西側にはないからだろう。また、大阪に実家を持つ身としては東京駅までの距離が近いことが大きい。国立に住んでいたころは、東海道新幹線で東京駅に戻ってきてから帰宅するまでが長かった。今では20分もかからない。

そして、都心までの距離のわりに家賃相場が低いのが亀戸の魅力の1つだ。総武・中央緩行線の家賃相場を見てみると、11月8日現在亀戸の相場は12.8万円(2LDK・3K・3DK)。中野が15.9万円、荻窪が15万円である。吉祥寺が12.5万円で、ほぼ等しい。言い換えれば、家賃として同じ値段を支払うときに環境を取るか利便性を取るかという選択になる。

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本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

Link ハタケカカシ [うむ、大体の内容(いいたい事)は分かったよ♪]


2010-11-16

Link 正規型分布の言葉での説明

Statistical Methods, Experimental Design, and Scientific Inference 大学図書館をうろついているとき、R. A. フィッシャー『研究者のための統計的方法』(森北出版、1970年)が目にとまったので、手にとって眺めてみた。統計を道具として使う人のために書かれた書籍のようだ。

むかしマーシャルの経済学の本を読んだとき、数学の部分は補注という形にして本文中は言葉で説明するようになっており、その説明の巧みさに感心した記憶がある。この本を手に取って眺めたとき、その感覚が蘇ってきた。たとえば初学者向けの統計学教科書で正規分布を説明する際には、天下り式に数式を紹介するのが通例だろう。しかし、フィッシャーは次のように述べている。記憶を頼りに書いているので、一言一句までは正確ではない。

分布の中心からdの距離にある点の頻度の対数が、分布の中心における頻度の対数よりd^2に比例する量だけ小さいような分布を正規型の分布という。

このように書かれると、「対数をとってすらO(n^2)で頻度が小さくなるのだから、分布の中心から離れるにつれて圧倒的に小さくなる」という感覚がつかめる。

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2010-11-23

Link プロジェクト計画用ソフトウェア

このところ、夜学でプロジェクト管理を学んでいた。WBSからアクティビティリストを作り、各要員にタスクを割り振っていく。箇条書き程度の予定表しか立ててきたことがない身には、小規模なプロジェクトであっても思いのほか時間がかかる。訓練を重ねるしかないのだろう。

実務の世界では、WBSの作成にはExcelを使用することが多いのだそうだ。そのほうが小回りが利くからだと思われる。私は初心者なので、素直にプロジェクト管理用のソフトウェアを使うことにした。大学関係者はMicrosoft Projectを無償で使えるのだが、よい評判を耳にしない。そこで、ざっと探してみることにした。

Webベースのアプリケーションの中ではGantterが好みだ。保存先としてGoogle Docsが使えるようになっている。機能もシンプルで、不足を感じるのはタスクを個人別に表示させられない点くらいしかない。しかし所詮はウェブアプリレベルの応答速度なのと、保存や読み込みに失敗するのを何度か経験したので、継続的な使用には尻込みしてしまう。このほかZoho Projectも試したが、ぴんとこなかった。

次にデスクトップアプリに目を向ける。Wikipediaの記事を参考に、GanttProjectOpenProjOpen Workbenchの3種類を試してみた。この中ではGanttProjectがいちばん使いやすい。OpenProjはWindowsにはなじまない。またOpen Workbenchは日本語が文字化けする。その点、GanttProjectはJava製ながらWindowsらしい操作性をもち、メニューも日本語化されている。日本語の紹介記事(その1その2)もあり、一定の知名度があるようだ。残念なのは、WBS番号を出力する機能がないことだ。

結局ひととおりさわったあと、Microsoft Projectを使うことにした。無償で使えるのは2003 Professionalなので、2007 Standardのアカデミック版を購入する。

Tags: Dev

2010-11-24

Link 検索フィルターのデザインが悪い

検索フィルターこの前Windows 7の検索機能について相談を受け、「ファイル名だけを条件にして検索するにはどうしたらいいのか」と問われた。Windows 7では、索引ファイルを作成した場所ではファイル内容やメタデータからも検索をかける。このため、ファイル名に自分の名前を付けたファイルを探そうと思って検索をすると、作成者が自分自身であるOfficeのファイルがすべて引っかかってくるという。

Windows Vistaには、ファイル名だけで検索するというオプションがあった。このオプションはWindows 7にもあるだろうと勘違いしていたのだが、実際には存在しない。このほか検索関係の挙動はWindows VistaとWindows 7とのあいだの違いが少なくなく、たとえばVistaの「高度な検索」もWindows 7では廃止された。

Windows 7のエクスプローラーには検索欄があり、クリックすると「検索フィルター」が追加できるようになっている。そこで名前について検索すればよいのではないかと思ってクリックしてみても、条件の中に「名前:」が見当たらない。ところが、検索欄で実際に「名前:」と入力してみると文字色が青く変わり、機能自体は使える。

そこで検索欄を引き延ばしてみたところ、下図のとおり「作成者」「種類」「更新日時」「サイズ」のほかに「名前」「フォルダーのパス」「タグ」「タイトル」が検索条件として出てきた。要するに、検索フィルターの追加をマウスクリックで行なうためには、検索欄を引き延ばさなくてはならないようだ。

検索フィルター引き延ばし

それにしても、現行のデザインはいただけない。いま表示されている以外にも検索フィルター条件があることを、利用者が読み取れないからだ。フィルター条件を複数行ですれば解決できるし、それがデザイン上わずらわしいというなら「》」などの記号を使っても改善できる。

Tags: PC


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