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十日日記


2011-01-06

Link 移行ゾーン

夜学の講義で学んだことの1つに、マーケット・バスケット分析がある。たとえば、商品Aを購入する顧客は、商品Bも合わせて購入する確率が高いという事実が判明したとしよう。このような関係は、データ・マイニング手法の中でアソシエーション・ルールと呼ばれるものを使用して発見する。

このとき、売り手はいくつかの作戦が立案できる。最も単純なのは、商品AとBとを隣の棚に置いて、まとめ買いを促進することだ。しかし、あえてAとBとを離して陳列し、移動する顧客に対して第三の商品を売り込むこともできる。

感心したのは、商品Aをバーゲン価格にする一方で商品Bの利幅を大きくする――という方針だ。商品AとBとが補完財の関係にあり、商品Aに対する需要の価格弾力性が大きい場合には、この作戦を実施することで全体の利益が向上するかもしれない。

なぜこの店で買ってしまうのか パコ・アンダーヒル『なぜこの店で買ってしまうのか』(新版、ハヤカワ新書juice、2009年)は、副題に「ショッピングの科学」と名付けられているとおり、顧客の購買行動に関する調査報告を軽妙な筆致で行なったものだ。途中でダレてくるのだが、前半の数章は本当におもしろかった。

「移行ゾーン」は、同書を読んで初めて気がつかされた概念である。常識的には、店の入口は看板の一等地のように思える。ところが実際には、店に入ってきた直後の客は環境変化に適応するのに精一杯で、入口付近にはほとんど注意が向かないのだそうだ。冬の寒い日に屋外から店舗に入ったときのことを想像すると、そうかもしれない。

このほか同書を読んで印象に残ったことが2つある。1つは、著者が自らのアプローチを文化人類学の購買行動への適用だと述べている点だ。調査方法は人手による徹底した観察によってなされる。このためPOSデータなどでは得られない事実が得られると著者は主張する。しかしもちろん人手によるデータの獲得は高コストなわけで、低コストで得た大量のデータを解析するマイニング手法とは逆をいく格好である。

もう1つは、データ解析に試行錯誤する段階におけるExcelの活躍である。現時点でこそFileMakerとSPSSとによって主要な解析を行なっているが、検証は今でもExcelで行なっていると著者は述べている。

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2011-01-10

Link 政治算術

イギリス近代史講義 川北稔『イギリス近代史講義』(講談社現代新書、2010年)を読んだ。おもしろい。個人的に興味を持ったのは、「博物学と政治算術――近世の学」(p.96)からつづく一連の話題である。統計学の源流として政治算術(イギリス)、国状論(ドイツ)、確率論(パスカルとフェルマー)とが挙げられるが、前2つについてはよく知らなかったからだ。

政治算術という名前の命名者であるペティには、グラントという友人がいた。彼は『死亡表の観察』という書物を著し、その中でロンドンの人口を推計している。そもそも死亡表は1週間単位の死亡統計で、ペストの流行を発見するためのものだったらしい。当時はペストへの対処法がなく、ただ逃げるしかなかったそうた。グラントは、ペストの流行期以外の死亡率はだいたい安定していると考え、そこから人口を推測した。当時は人口が国力を表わすと考えられており、各国との比較において人口を勘定することには意味があった。

もうひとつおもしろいと思ったのは、ペティによる当時の1人あたり国民所得の比較である。それによれば、当時はオランダのそれが圧倒的に高く、イギリス、フランスと続く。一方人口はフランスが最も多く、イギリス、オランダの順になる。この理由をペティは次のように考察している。フランスのように農業が主となる国は平均所得が低く、当時毛織物産業を主力としていたイギリスのような国はまずまず、オランダは金融・サービス・海運業を中心としているため所得水準が高い。国民経済が進歩するに従って、中心となる産業も同様に変化していくだろう、という。これを「ペティの法則」というらしいのだが、まったく知らなかった。

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2011-01-11

Link ThinkPad X201iとブラウザーと1秒ごとの雑音

この12月に買ったThinkPad X201iを使って作業をしていたら、「けっこう古いパソコンですね」と言われてしまった。たしかに古くさい見た目である。

ところで、ノートPCの使用中に気になることがある。Firefoxで特定のページを開いて以降、Firefoxの起動中に小さな音が1秒間隔で聞こえるのだ。ピーッという高い音のあとに、ジッというHDDのアクセス音のような音がする。ただ、音の出所について耳をそばだてて確認すると、ストレージではないようだ。電源オプションを変更すると改善することがあることから、CPUとかマザーボードとか、そのあたりのような気がする。

いま「特定のページ」と述べた。たとえば、Firefoxのデフォルトページでは雑音は聞こえない。しかし、Gmailのページを読み込んで画面描画が終わった瞬間に雑音がはじまる。いったん開始されると、あとはGmailのタブを閉じても音は鳴り止まず、Firefoxを終了するまでつづく。JavaScriptを使ったWebアプリで発生するのかなと思いきや、Fastladderでは起こらない。

Firefox以外のブラウザーを試すと、Internet Explorer 8.0では症状が発生しないことが確認できた。また、Google Chromeでは常に発生する。ひょっとすると、「"Noisy" Google Chrome」に書かれていることと同じなのかもしれない。それによれば、ChromeがtimeBeginPeriod()によって時間の分解能を上げていることが影響しているという。

私はGoogle Chromeが好きではない。閲覧時に日本語入力がオフにならずSpaceでのスクロールに支障があるためだ。Ctrl+Spaceを押せばスクロールされるが、煩わしい。Internet Explorerは嫌いではないが、「親指の友」を使っていくとストレートシフトの入力ができなくなる。(たとえば「き」(K)キーで説明すると、「ぎ」は打てるが「の」が打てない。)Firefoxでも発症が抑えられないことから、ThinkPadにかぎりGmailはThunderbird 3.1.7で読むことにした。Thunderbird 3.xを使うのは初めてだが、Gmailへの対応が思いのほか進んでいて使用に支障はない。

Tags: PC

2011-01-12

Link wakwakとXmarksとルーター

ブラウザーのブックマークやフォームに入力した項目などをPC間で同期するXmarksというサービスを長いこと利用している。このXmarksへの接続が自宅から行えないことに気がついたのは、1月6日(木)の夜だった。翌日、自宅外では普通にアクセスできることを確認し、調査を開始する。

最初に疑ったのはルーター(RV-A340SE)である。6日に自宅から接続できないことに気がついたとき、ルーターのセキュリティログに大量のパケット廃棄が残っていたからだ。理由はSPIとなっている。内側から出ているパケットが廃棄されているので、ハンドシェイクの3段階目で問題が生じている可能性がある。同じ住友電工の別製品(PR-S300SE)で同一のエラーが出ており、日本電気製に変えたら直ったという内容のブログを見つけ、その思いを強くする。

ルーターを疑ったのにはもう1点理由があった。ThinkPad X201iからの無線LAN(11a)接続が、数分ごとという高頻度で瞬断されるのだ。相性の問題かもしれないが、無線LANのチップがIntel N6250AGNであることを考えると腑に落ちない。そこまで有名な製品で障害があるなら、ウェブのどこかに事例が上がっていそうなものだが、見つけられなかったためだ。また他の場所で無線が切れたことがないことも、ルーターを疑わせるのに一役買った。工場出荷状態に戻しても問題が解決しないので、7日(金)の夜中にNTT東日本に電話を入れ、8日(土)夕方にNTT東日本の方に見ていただくことにした。

とはいえ、この段階では犯人をルーターに決めつけるわけにはいかない。ひょっとするとISPかもしれない。私が普段使っているISPはNTT-MEのwakwakだが、試しに別の(NTT東西のplala)ISP情報を入力し、ルーターからPPPoE接続してみた。すると豈図らんや、まったく問題なくXmarksにアクセスできるではないか。こうなると一気にwakwakが怪しくなるが、ルーターと絡み合って問題が発生しているという線も捨てられない。ここは結論を出さず、8日(土)wakwakに電話を入れることにした。

wakwakのサポートは誠実だった。事情を説明すると、サポートのテスト環境でもXmarksに接続できないことを確かめてくれた。担当者から、ノートPCから直接セッションを張ってみてほしいと言われる。いいアイデアだ。さっそく試してみたが、結果は変わらない。続けて曰く、www.xmakrs.comに対してtracerouteできるので、Xmarks側がアクセスを拒絶しているのではないか。なるほど、いい推測だ。しかし、tracerouteが使うプロトコルはUDPであって、今回起きているTCPのエラーとは別だろう。また、Xmarksがアクセスを拒否しているのならHTMLの一部が見えることもないだろう。(実際、TITLEくらいまでは返ってくる。そこからつまったようになる。)結局継続調査ということになり、電話を切る。

そうこうしているうちに、NTT東日本の方が来た。先ほどまでwakwakと電話をしていたことを話すと、おそらくwakwakが内部でパケットフィルタリングの設定を変更したのが原因だろう、と言う。そうなのか? たしかに、plalaがSkypeを遮断しているのを思い出すと、その可能性も否定できない。作業担当者の推測が正しければルーター故障の疑いは小さいのだが、せっかく来てもらったので交換してもらうことにする。ちなみに彼によれば、wakwakの取り柄はサポートくらいだ、とのこと。

担当者が持参したルーターは、従来と同一の機種である。RV-A340NEは使えないのか尋ねてみると、マンション単位でメーカーが固定されているので不可能だという。GE-PONと同一メーカーでないと、最初の1週間くらいしか使えないのだそうだ。たしかにチェックを入れているみたいで、担当者はルーター交換時にMACアドレスを電話局に伝えていた。

ここから、話が意外な方向に展開する。問題がないと思われたルーターだが、よく見るとブラウザーに表示されているMACアドレスと筐体に表記されているアドレスとが異なっていることが判明する。さらに、バックアップした旧ルーターの設定ファイルを新ルーターに書き戻そうとすると、ファイルが破損している旨のメッセージが表示される。ひょっとしてルーターも本当に故障していたのかもしれない。

交換の結果、wakwakからXmarksに接続できない現象に変化はなかった。しかし、無線LANの断続的な切断は鳴りを潜め、安定した接続できるようになった。なんというか、塞翁になったような1日だ。NTT系の企業が特定サイトや個人のためにフィルタリングの設定を変更することは考えにくいので別のISPへの乗り換えも検討すべきとNTT東日本の担当者は話していたのだが、彼の推測は外れ10日(月)夜にはwakwakからXmarksへの接続が行なえるようになった。

Tags: PC

2011-01-16

Link メダカブーム

昨年9月のある日、メダカ3匹と水草とを入れたペットボトルを相方が近所の花屋で買ってきた。数日間は調子よく飼っていたのだが、次の日曜に私が全滅させてしまった。朝にペットボトルを窓際に置いたせいで、直射日光を受けた容器内の温度が40℃近くに上昇したためだ。このときはショックを受けた。

捲土重来とばかりに、相方は通販でメダカを再び購入した。今回はペットボトルではなく、5リットルほどの小さな水槽やエアポンプも別に買った。まとめ買いしたメダカは数えてみると18匹おり、5リットルの水槽には手狭である。そこで半分を洗面器に入れ、ベランダで飼うことにした。光も水温も空気も管理された室内のチームをA組、屋外で放し飼いに近い状態のチームをB組と名付ける。名前は『7SEEDS』に由来する。

それからほぼ3か月が経つ。A組のうち1匹が酸欠で死亡した(私が音を嫌うので飼育当初はエアポンプを入れていなかった)ほかは、どのメダカも生き残っている。特にA組は恵まれた環境のため大きく成長し、冬を迎えて休眠状態のB組と親子ほどの体格差ができた。

嬉しい誤算は子メダカを育てられたことだ。メダカの繁殖は拍子抜けするほど容易である。『世界大百科事典』によれば、「水槽の温度を20~25℃に保ち、1日13時間以上照明すれば、季節にかかわりなく産卵させることができる」という。A組の水槽は居間に置かれており、自然とそのような状態になっていたのだろう。4匹いるメスは頻繁に卵を産み、水草になすりつける。

見つけた卵は紙コップに移し替えておく。うまくいけば半月ほどで孵化するので、稚魚はペットボトル(2リットル容器)を切り抜いて作った専用容器に移す。稚魚が2cmほどまで大きくなったら、A組またはB組に投入する。現在、A組・B組には第二世代のメダカが2匹ずついる。また、専用容器には4匹の稚魚がいる。大きなものでも1cmに満たないので、現時点で成魚に混ぜると食べられてしまう恐れがある。

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2011-01-19

Link おかみさんの経済学

私が公務員の家庭で育ったのに対し、相方は商家の出である。盆暮れ・正月などに相方の実家で話を聞くと、モノの考え方が勉強になることが多い。

おかみさんの経済学 冨永照子『おかみさんの経済学』(角川書店、2001年)は、生まれも育ちも仲見世の著者が地元復興のため八面六臂に活躍する様を描いた自叙伝である。その行動力や芯の太さには素直に頭が下がるのと同時に、義母が頭に浮かんできた。相方に読ませてみても、ものの考え方がまるで同じだと言う。昭和の商家では一般的な思考様式なのかもしれない。

たとえば、自らリスクを取る必要性が繰り返し語られる。リスクを取ってこそ本気になれるという。町おこしも、著者は借金を作って背水の陣を敷いている。逆に、役所をあてにしたり、役所主導で計画書に「水と緑」などという文言が現れるとダメになるのだそうだ。

この本からは、当時の浅草周辺の風俗も窺い知ることができる。同書を読むと、浅草の旦那衆がいかに働かなかったがよくわかる。嫁は家と同時に「のれん」に嫁いだので、旦那にせっせと金を渡す。旦那が派手に遊んで顔を売ることが、のれんを重くするのだそうだ。

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2011-01-24

Link 看板学部

先週の日曜日に何気なく報道番組を見ていたら、東北地方で雪が降るなか大学入試センター試験が開催されたという話題が挙がっていた。それでふと、大学のことを思い出した。

大学には顔になる学部がある。文科系を取り上げると、東大法学部や早稲田政経、慶応経済、中央法などが有名どころだろうか。看板学部は他学部と比較して入試の難易度も高いことが多いが、大学内部の序列と偏差値の順位とが必ずしも一致するわけではない。

一橋大学は高等商業学校の出自だから、当然ながら商学部が看板学部である。しかし社会学部と経済学部とに在籍した私が大学生の頃には商学部が看板たる理由がわからず、伝統の残滓としか思っていなかった。商学部の講義で履修したのは金融と保険数理関係くらいのもので、他の科目にはまったく興味を持たなかったのだ。商学部という名前に古めかしさを感じ、敬遠していたのかもしれない。

勤め人になってから、必要に応じて勉強を重ねてきた。財務会計やら管理会計やらマーケティングやら、気がついてみると商学部で履修できたことをかなり勉強している。時間のある学生のうちに学んでおけば、もっと深く理解できたかもしれない。そうしてようやく、実学を重視する一橋大学が商学部を看板とすることに納得がいったのだった。いま私が15年前の私にアドバイスするなら、商学部に在籍しつつ足りない科目だけ(基礎ミクロ経済学と統計学)を経済学部から受講すればいいのでいないかと言うだろう。言うかな?

そんなわけで、一橋大学商学部はお薦めですよという話だった。

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2011-01-25

Link 消せるボールペンの落とし穴

パイロットが販売している消せるボールペン「フリクションいろえんぴつ」を、数カ月前から利用している。主な用途は、夜学のレジメにメモを書き付けたり手書きのレポートに書いたり、といったところだ。

総合的には満足している。色味について言えば、橙色と空色とは鮮やかでよい。筆記試験の解答に使用している黒色は少し薄さを感じさせるものの、鉛筆よりはコントラストがあるだろう。(青系統がきれいなのでブルーブラックがあるとよい。)気になるのは軸が不透明のためインキ残量がわからない点だが、耐光性が悪いゆえの措置だろうと思えば妥協できる。

ところが、使い続けるうちに1点問題を発見した。キャップの先端に付いている消しゴムを、筆箱に入れているあいだに汚してしまうのだ。その結果、色は消えても紙が汚れるという事態に陥る。筆箱が革製なので、ずっと入れていると汚れは避けられない。フリクションだけは別のプラスチックケースに収納すべきかもしれない。

Tags: 文具

2011-01-29

Link はじめての気化式加湿器

居間に置いている乾湿計の相対湿度が25%を示すようになり、皮膚や粘膜の乾燥を文字通り肌で感じるようになった。意を決して加湿器を買うことにする。

CFK-VWX07C 加湿器にはスチーム式、気化式、超音波式の3種類がある。そのうち私が好ましく思っているのはスチーム式だ。機械の構造が単純だし、暖房の補助にもなる。また、水を沸騰させるので衛生面でも優れている。気化式は濡れフィルターに風を当てて水分を蒸発させるもので、スチーム式と異なり消費電力はずっと少ないけれども気化熱によって周囲の温度を下げる。夏が乾期のカリフォルニアなどで使用する分にはよいだろう。超音波式は、最近あまり見かけなくなったので省略。

ところが今回は、信念を曲げて気化式を買った。ひとつは『通販生活』の影響で、貴乃花が気化式の加湿器を24時間つけっぱなしにしているという記事を読んだため。もうひとつは、寝室に設置しているデロンギのオイルヒーターと共存させるためだ。このオイルヒーターは消費電力1200Wとバカみたいに電気を食う。スチーム式加湿器の消費電力は300W以上あるから、同時に使うとヒューズを飛ばす恐れがある。

購入した製品は、三洋電機のCFK-VWX07Cという機種だ。加湿量700ml/hで、木造12畳・プレハブ19畳までの対応となっている。タンク容量は4.5リットルだそうだ。見た目には想像したよりも大きく、フィルター式の空気清浄機のような感じがする。

実際、動作音も空気清浄機に似ている。頭痛を催す類の音ではないのだが、居間用の「おまかせ」モードで運転させると睡眠を妨げるだろう。部屋の寸法を切り替える機能があって、「寝室」にセットすると静かになる。が、当然ながら加湿能力も下がる。結局、居間のモードで「静音」にセットするとバランスがよいと判明した。

ML-S400C-N こうして数日間、加湿器を居間と寝室とに動かしながら使用していた。これは意外と手間だ。またそうしているうちに、あることに気がついた。気化式の加湿器を寝室で使うと、輻射式の暖房の利点を損なってしまう。輻射式の利点は空気を動かさずチリやホコリを巻き上げないことにあるのに、加湿器から風を噴き出していては世話はない。気化式の加湿器は居間専用にして、寝室にはスチーム式の加湿器を新たに導入すると決める。

何種類か検討した結果、森田電工(ユーイング)のML-S400C-Nを選定した。加湿量400ml/h、消費電力320W、タンク容量2.2リットルで、スイッチがオン/オフと強/弱との2つしかないという単純極まりない製品である。値段も安い。睡眠時には弱にして使用している。グツグツと煮立つ音が聞こえるが弱だと十分に小さいし、こうした音は不思議と心地よい。

Tags: 家電

2011-01-31

Link ビデオカードの教訓

認識違いをしていた。SXGA程度の解像度であれば、液晶ディスプレイが一定の品質を保っていればD-Sub 15ピンによるアナログRGB接続でも十分なシャープな画質が得られると思っていたのだ。ただし、ここで述べる「画質」は微妙な色味などの話ではない。色合いの違いを見る目を私は持ち合わせていない。もっと低レベルな――たとえば文字列のドットが滲まずに映るかといった話だ。

むかしブラウン管ディスプレイを使用しているときには、ビデオカードによって文字の鮮明さはずいぶん変わったものだ。Matrox Millenniumなど、3D性能は低くても2Dのシャープなビデオカードが存在していた。一方、液晶ディスプレイはドットが決まっている。だから私は、位相やクロックさえ合っていればシャープさを気にする必要はないと勘違いしていた。

実際には、ビデオ信号を出力するパソコン本体やビデオカードからの信号品質が意外と画質に響いてくる。信号品質が悪いと、液晶ディスプレイであっても文字のドットがぼやけたり滲んだりする。マザーボードによっては内蔵のアナログRGB出力がひどく、LCDの文字表示にも悪影響を与えてしまう。このことは、バイオスター製の安物マザーボードから学んだ。

さて、自宅で使っているPCのビデオカードはGeForce 7600GSを載せたファンレスのもので、DVI-D端子が1口、アナログRGB端子が1口という構成だ。このうちアナログRGB端子には17型LCDを2台目のモニターとして接続している。このLCDに表示される文字品質がデジタル接続の21.3型LCDと比較してイマイチなのが以前から気にかかっていた。購入金額が1桁違うとは言え、デジタル接続にすれば改善するのではないか。

結局、会社の昼休みに秋葉原のソフマップで買ってきたWinFast PX9500 GT 512MB(GeForce 9500GT)に載せ替えて、快適に使用している。9500GTは7600GSよりも消費電力が大きいものの、補助電源なしで動作しファンレス化もギリギリ行なえるようだ。ちなみに、Windows Experience Indexにおけるグラフィックの値は、4.6から6.5に向上している。もっとも、性能に関しては7600GSの水準で満足しているので、7600GSでデジタル2出力のものを見つけていれば、そちらを買っていただろう。

上ではすんなり事が運んだように書いているけれど、私はアホなので当然のように失敗を重ねている。今回身をもって学んだ教訓を以下に記したい。

  • 価格.comなどの掲示板でユーザーが書く「静か」という評価に惑わされないこと。騒音に過敏な者にとって、ビデオカードはファンレスを選ぶしかない。
  • DirectX 11に対応しデジタル2出力を備えるAMD Radeon HD5450はファンレス製品が多いので魅力的に見える。しかし、メモリー幅が64bitのため2D性能が低く、2画面環境で使用するとモッサリ感が否めない。GeForce 7600GSから移行すると、速度低下を実感できる。WEIの値も3.9に下がり、ThinkPad X201iのチップセット内蔵グラフィックよりも遅い。
  • GeForce 7600GS/8600GT/9500GTあたりのファンレス品は、秋葉原の中古販売店にて容易に入手できる(価格帯は1,500円~5,000円)。実際に手にとって確認するのが一番よいようだ。

IntelやAMDを含む大手PCメーカーは、アナログRGB端子やDVI-I端子の出荷を2015年までに終了させる方針を固めている。あと何年かすれば、HDMI端子を2口とか、モニターの数珠つなぎが可能なDisplayPortを搭載するデスクトップPCが一般的になるかもしれない。今回が人生最後のビデオカード購入になる可能性もあるし、そうなればいいと思っている。

Tags: PC


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渡辺 慎太郎(na@10days.org)

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